シーバスルアーとスプリットリングの役目&サイズ - 初心者のためのフック講座

シーバスルアーとスプリットリングの役目&サイズ

 27,2016 14:12
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シーバス用のスプリットリングは・・・いいです。


良いです。


恵まれています。


そもそも「シーバス」という立ち位置がよくて、青物ほどガチの強度は必要とされず、淡水ほど質(強度・防錆性)が問われないこともなく・・・・


「ほどほどに試されるアイテム」


というオイシイところに居るわけですね。

ですが、知ってますか?


シーバスルアーにおけるスプリットリングの役割とサイズの使い分けを。



スプリットリングの役割その1・・・フックとルアーの橋渡し

一部の特殊なフック・・・例を挙げるとするとSD-36などのダブルフック・・・を除けば、フックは直接ルアーに装着することができません。
よって、ルアーのアイとフックのアイを仲介するアイテムが必要になるわけです。


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それがスプリットリングです。
勿論、ただ両者を繋げればそれでスプリットリングの役割は終わりというわけではなく、「フックとルアーの橋渡し」が上位階層だとしたら下位階層に3つの役目が求められます。


すなわち・・・


スプリットリングの役割その2・・・フッキングのための吸い込み補助

スプリットリングが装着されたルアーは必然的にそのフックがガチャガチャガチャガチャと動きます。
中には

「ガチャガチャ動いてウゼーな、ルアーケースの中でルアー同士が絡まりあうしよ」


なんてネガティブに捉えている人もいるかもしれません。
一方で、当たり前のことすぎて気にかけたことすらない人も多いでしょう。

ところで、何故、シーバスルアーの99%はそのフックが遊動するように出来ているのか、考えたことがありますか?

「そりゃあ、スプリットリングがあるからに決まっているだろう」


実は・・・そうであり、そうでないのです。

大袈裟に表現するとフックを遊動させるためにスプリットリングがあるとしても過言ではありません。
もし、何らかの方法が確立されたとして、スプリットリングが存在せずともフックとルアーの装着脱着が自由に行えるようになったとしても、シーバスルアーにスプリットリングは存在し続けるはずです。


「フックを遊動させるためにスプリットリングがある」・・・これはどういう事かというと、魚の捕食方法に関係しています。

シーバスは定型的な「吸い込み捕食型」のハンターで、バイトの瞬間、その吸引力で真っ先に吸い込まれるのは、いや、吸い込まれて欲しいのはフックなのです。

この「吸い込み捕食」において、ルアーのフックが固定されているとフックが「つっかえ」になってしまい、ルアーがスムーズに口の中に入ってくれないという事が起こりえます。

スプリットリングはシーバスがバキュームする際に、フックが綺麗に折りたたまれて口の中へスムーズに入ってくれるよう、補助する役割を果たしているんですね。

「ひったくり噛みつき捕食型」のハンターの代表格といえばヒラメ・・・それからタチウオ(咀嚼をしているわけではないので彼らも厳密にいえば吸い込み捕食型であるが、最初の一撃はまず鋭い歯で噛んで獲物を口先に捕らえるという意味では『ひったくり噛みつき捕食型』である)なんかは、まず最初に「噛む」ありきのバイトをしてくるので「吸い込みの良さ」はルアーにあまり求められていません。


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ヒラメ業界にはこういう風にフックを完全固定する設定のルアーが存在しており、その対象魚のバイトの性質をよく研究しているといえるでしょう。

このようにフックをルアーに固定したいならば方法はいくらでもあるのに、シーバスルアーの99%はそのフックが遊動のままということには根拠があったわけですね。
シーバスルアーで固定フックというと、スピンテール系のブレードに固定されたフックくらいでしょうか?
それも「固定」が目的ではなく、ルアー本体ではなくクルクル回って光るブレードに来るバイトを拾おうする副次的な目的ですからね。

この項目で重要なことは、スプリットリングを装着するならば、必ずフックとルアーのアイの両方に可動域が確保されるサイズのリングを装着しなければならない・・・ということです。


スプリットリングの役割その3・・・強度維持

フックに様々なサイズがあって、サイズ毎に強度が違うように、スプリットリングにも様々なサイズがあって、サイズ毎に強度が違います。
ここで重要なのは

「強いフックを装着していてもリングが弱かったら意味を成さない」

ということです。

ルアーにはルアーの相応しいフックがあり、相応しいフックには相応しいリングが求めらます。

フックと違ってリングが伸ばされて破断したというのはレアケースかもしれませんが、#2以下だと普通に起こりえますし、#3でもリングの質や劣化によっては十分ありえることです。


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サイズや劣化に関しては後述しますが、例えば#3の立派なフックに#2の貧弱なスプリットリングを装着するのはナンセンス中のナンセンスといえるでしょう。


スプリットリングの役割その4・・・バランス調節

初心者の方には意外な事かもしれませんが、安易なスプリットリングサイズの変更はルアーアクションに大きな違いをもたらすことがあります。

そもそもルアーの多くは設計時に「最適なフックサイズ(重量)」が決められており、その許容幅はルアーによって様々ですが、一般的には小さく軽いルアー・・・港湾系のルアーほど重量の変化にシビアな反応をしめし、大きく重いルアー・・・外海系のルアーほど許容範囲が広いです。
これはもちろん、スプリットリングにもそのままあてはまります。

つまり、ルアーアクションの調節やフック重量の調節(例えばシングルフックに替えたのでその重量減少分をリングの重量増加分で補うなど)など、明確な意図や緻密な検証がない限りは、無闇なスプリットリングサイズの変更はよしたほうがいいということです。

当然ですが、サイズ変更はリングの重量だけではなくリングの寸法も変えるということです。

重量的に問題がなかったとしても、リングが大きくなって可動域が伸びた分、今度はフックがボディーやラインを拾って絡むようなってしまう(いわゆる『エビる』)ということもありがちなことです。

個人的な経験からすると、フックに関してはデフォルトのフックサイズから大型化してもまるで問題ないケース、それどころか推奨されるケースはよくありますが、スプリットリングの大型化が問題ない、あるいは推奨されるケースは極稀れです。
シーバスにおけるスプリットリングサイズのバリエーションは特定少数に煮詰まっていることが関係しています。


スプリットリングのサイズ


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結論から入るとこうなります。


#5 一部の青物兼用ルアーで稀に
#4 大型・ヘビーデューティー系のルアーに使われます
#3 超メジャーサイズです
#2 メジャーサイズです

#1 ほとんど存在しません


シーバスルアーに使われているスプリットリングの9割は#2と#3、特に#3で占められていると思います。


フックは小さければ#12から上は1/0くらいまで、軸の太さとサイズの組み合わせを考えれば本当に多くのサイズバリエーションが存在しますが、スプリットリングは事実上、#2と#3と#4の三種類です。

ユーザーとしてはありがたいことですが、スプリットリングを買う際は主にこの三種でOKで、その頻度も

3>2>>4

とハッキリしてます。

#1は確か湾ベイト15gで使われていたような・・・?
それ以外で見たことはありません。

#2はエリア10やレンジバイブ70ESなど、多くの小型ルアーで使用されています。

#3は下は80mm程度の小型ミノー/シンペンから上は裂波140まで実に多くのルアーで使われています。
事実上の業界スタンダードでしょう。

#4はビッグベイト系のルアーや、外海志向が強いルアーなどに強度確保のために使われます。
フックだけが大きくても画竜点睛を欠きますからね。

#5は青物兼用のルアー・・・K2F142とかアイルマグネットとか・・・「そういうルアー」で見ることができます。


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ちなみに気になるサイズ毎の重量ですが、二社しかないフックと違ってスプリットリングは様々なメーカーから出ているので「標準重量」が存在しません。
まっとうなメーカーのモノならその本質に大きな違いは無いのでサイズで覚えましょう。

ちなみにですがもしスプリットリングを買う際に復数の候補で迷った場合は、「表示スペック」は参考にせずともよいというか、釣具業界特有の問題(例えば、変形して実用に耐えられないまでの強度が記載されているのか、使い物にならなくても完全破断まで計測した強度が掲載されているか、表示方法に統一性がない)が潜んでいるので全然気にしなくてOKです。
変形破断強度にしたって、リングが二重になっているところを表示しているメーカーと、リングがもっとも脆弱な一重のところのの強度を表示しているメーカーがあります。
親切なメーカーはその両方を表示していたりしますが・・・

ま、破断強度というスペックに関しては深く考えずに、勘とかパッケージのセンスで選びましょう。



値段については1~4サイズまでは1パック10~20個入っておおよそ200円前後と、安いアイテムです。
ケチる理由は何一つないので、サビできたとか、変形が見受けられるとか、気になった場合はすぐに交換しましょう。

5サイズから上になると急激に値段があがります。

これは何故かというと「青物」という、シーバスの比ではない強い力に対抗できるような、高い強靭性を備えないといけないことに理由があります。
それに加えて、リングを通すフックのアイが太軸化するため、リングの開閉による変形に対する高い耐久性・復元性を持たせないといけないために、製造に要求される技術の高さが格段に上がるからです。


スプリットリングの種類

平打加工がされているものと、通常のものがあります。
特に理由がなければ平打加工がされているものを選びましょう。

平打加工とはリングに使われている鋼線に両側から圧力かけてあるもので、表面が平べったくなっているのが特徴です。
この処理がなされているリングは、「リングを伸ばそうとする力」を受けた際に通常の品より大幅に強い耐久力を発揮します。

今現在のシーバスを含むソルトライトゲーム用のリングはよほど怪しい安物を除いては平打加工処理がなされているはずです。


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↑平打


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↑通常


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左:通常
右:平打


ちなみにですが、平打加工がされていたら無条件に上等品だという訳ではなく、主に外国産の「なんちゃって平打加工リング」に多いことですが・・・見た目だけがそうなっているだけで、実際の破断強度は単純に「酷い」レベルものが存在します。
平打加工をしているのか理解しておらず、「そういう形状の物だ」という理解のもとで作っているのでしょうか・・・?

ぶっちゃけいうと、そういうレベルのスプリットリングを臆面も無く自社ルアー、しかも外海用の大型ルアーに付けているメーカーがありますよね。

ええと、どこでしったけ?




D○EL・・・?




だったかな?



スプリットリングの開閉は必ずプライヤーで


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贅沢を言うと#2~4サイズのリングを開けるのに適切なサイズの爪を持つプライヤーを持ちたいですが、プライヤーというアイテムは中々奥が深いアイテムなので、研究は各自にお任せします。

最初の1個は写真左の格安OEMプライヤー(1000円以下)で構いません。

大切なことは一つ・・・爪で開けようとしないこと


ダメ・・・絶対。

おそらく淡水の細いリングに慣れた人の習慣だとは思いますが、いつか爪が割れて大怪我します。

シーバスやソルトルアーフィッシングでよく使われるようなプライヤーは

①リングの開閉
②PEカッター
③魚の口からフック外し

この三種の重要機能を1個にまとめた超便利なツールです。
絶対に1個は持ちましょう。

最初の1個に特にお勧めなのは

「ロング(&先端ベンド)ノーズ・開閉バネ付き・スパイラルコード取り付け穴あり」

です。

ステンレス製のプライヤーの多くが淡水系の釣りを想定しているせいか、どこぞかにプライヤーを安置できる場所があるものと(何故か)想定されているので、スパイラルコードの取り付け穴が無く、PEカッターがショボく、個人的には嫌いです。
しかも値段も高いし・・・

その点、アルミ合金製のプライヤーの多くは海での使用が想定されているため機能的に充実しています。
多くのアルミ製プライヤーにスパスパ切れるPEカッターや開閉バネが付いているのはもちろん、スパイラルコードやホルダーが付属でついていることも珍しくありません。
欠点はプライヤーのノーズ部分にアルミとは別の金属パーツを取り付けないといけないために、噛合せが使用とともに悪くなっていったり、硬いものを強く握ろうとするとネジレて役に立たないことがあるところです。
その辺は一体型のステンレス製のプライヤーに理があります。

・・・まあ、この話はいつかまた別記事で・・・


お勧めのスプリットリング


上述のチクリとやや矛盾していますが、このリングは日本製でしっかりした平打加工です。
最強レベルのコスパを持つスプリットリング。
マリアより安い。
#4になると開閉に伴う変形に対する弱さが目立つ・・・が、それを加味しても十分使えます。






あまり流通していないようですが、普通に良い物。
時々びっくりするような処分価格で売られているところを見るに、DUOというブランドとスプリットリングが上手く結びつかなかったのか。
ルアーメーカーがスプリットリングを作っているとは限らず(むしろその可能性は低い)、自分達が仕入れている物を「皆に分けてやろう」という感覚なのかもしれない。






DUELの平打強化リングと並んで、そこそこ小売店で流通しているナイスバリューなリング、それがマリアのファイターズリング。
細かいことですが、1パックあたりの個数がDUELより少ない(笑)
DUELと同じで#4から変形に対する弱さが目立つ。





高級スプリットリング。
青物関係を主力としているメーカーが作っているので#4から上のサイズでも安心。
カルティバの「ハイパーワイヤー」のライバル。






スプリットリングの頂点。
ちなみに性能も頂点ですが、価格も頂点。
リングのことで悩みたくないセレブならこれ一択。




おまけ

予備のフックを携行しているアングラーは結構な割合で存在しますが、予備のスプリットリングを携行しているシーバサーはあまり居ないと思います。
フックと違ってそうそう現場でリングを交換することがない(あったとしても10釣行につき1回か2回でしょう)からでしょう。
もし必ず携行しているシーバサーがいるとすると・・・フックアイのためにではなく、ラインアイのためでしょうか・・・?

一方で、必ず現場にスプリットリングを携行せねばならぬのはショアジギング/キャスティングです。
ショアジギング/キャスティングではスプリットリング(+ソリッドリング)が消耗品となりますから。

そういう時に使うのがこのケース


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サイズ別にスプリットリングとソリッドリング、念のための大型スナップとかを入れる際に便利で重宝しています。
ライジャケの小ポケットとかに余裕で入るサイズです。
これ、スナップケースとして使ってもかなり便利ですし、家でのメンテ用保管ケースとしても使えますなのでお試しあれ。



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Comment 2

2016.11.27
Sun
18:55

しかちゃん #-

URL

ピンセットじゃ駄目ですか?

今晩は、私はいつもピンセットを使ってフックを交換しています。

スプリットリングの開閉は必ずプライヤーで、と、ありますが、

ピンセットでも#3か#4位までは大丈夫だと思うんですが、

いかがでしょうか?

簡単で軽く小さくて、釣り場でのフック交換にも便利だと思います。

プライヤーの代わりにはレザーマンチャージTTIを使っています。

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2017.05.16
Tue
15:23

なむ #-

URL

#1はマニック95のデフォルトだった気がします

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