暴風ヒラスズキ - 2016年釣行記

暴風ヒラスズキ

 15,2016 18:08
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その昔、中国には衛という国がありました。

衛の国の王様はホモでした。

王様は弥子瑕(びしか)という美貌の若者のことが大好きでした。

ある日、弥子瑕の母親が病気になったことが、城に住む弥子瑕に伝わりました。

弥子瑕は王様の馬車を勝手に使って母親の元に駆けつけました。

(当時は王様専用馬車どころか、王様専用道路も存在しました)

それを聞いた王様は「弥子瑕は親孝行者である!」として本来は重罪であるところを無罪としました。

ある日、王様と弥子瑕が連れ立って果樹園を歩いていた時、弥子瑕がちぎって食べた桃があまりも甘くて美味しかったので、その食べかけを王様に献上しました。

王様は「美味しいものをシェアしたかったのは、わしのことを大切に想っているからであろう」として、その行いを善しとしました。

どんだけ王様ホモやねんといいたくなりますが、それだけ弥子瑕が美しかったのでしょう。

ですが、形あるものは永遠ではなく、そんな弥子瑕の容貌にもやがて衰えがみえてきました。

ある日、弥子瑕が王様のご機嫌を損ねることがありました。

王様はこういいました。

「こいつはわしの馬車に勝手に乗るは、食いかけの桃を食わせようとするはで、まったく酷いやつじゃわい」



この故事は弥子瑕という美男子がいたという話でも、ホモの王様がいたという話でもなく、人治主義による統治・支配というものは、まったく同じ出来事が判断者(王様)の気分や感情によって捉え方が逆転することがあり、そのような環境において人はモノやコトの真贋や出来不出来より王様の気分だけに注視するようになる・・・・それは組織にとって非常に危険な状態であるので早く抜け出しなさい、すわなち、法治主義に移行しなさいという話です。


まるで日本の小・零細企業とその社長らのことを指しているようですが(いや、本当に鋭く指していますよね)、2200年前に書かれた本の一節だというから驚きじゃないですか。

その小・零細企業の社長の多くが、読んだこともない(読んだとしてもせいぜい「戦国+ビジネス」本の類)孫子の兵法書の抜粋を座右の銘にしたり社訓にしたりしているのが、これまた最高にイカしてますよね。



・・・で、何でしたっけ?



あ、そう、ヒラスズキ。


ヒラスズキは時化てないとダメっていいますよね。

あ、鹿児島とか宮崎とか高知とか和歌山とか、一部の黒潮直撃地域はサーフや河口や川で時化てなくとも普通に釣れるらしい(流石に日が昇っていたら厳しいらしい・・・が、夜であったり濁りが入っていれば普通にサーフなり河口なり川なりで釣れるらしい)ですが・・・・

そこに法治主義が存在しているならば、時化てさえいればヒラスズキがその状態が好きであろうが嫌いであろうが、磯のサラシに居ないとおかしいはずなのに、時化ていても居ない時があって実にけしからんのですよ。

人治主義のホモの王様に統治されているヒラスズキどもは、どうやら法に則って動くわけではなく気分で動くようで・・・時化過ぎるのもダメみたいです。

これだから未開の蛮族は嫌いなんですよ。

ブツブツ・・・

とどのつまりは、


“荒れてる=サラシてる=ヒラスズキってる”


こんな単純な図式ではないっ!!

・・・と言いたいところなんですが、やっぱりそれくらい単純ですよね(苦笑)

いや、「それくらいに単純な図式に近い」としておきますか。





1ヶ所目:

風はそこそこあるしウネリもあるが、何故かサラシていない。
吹き始めなのかもしれない。

1時間以上探ってヒラスズキは居ないことは確認済み。
では青物は・・・というと、ウネリが強くてプラグ操作はかなり危険。

早々に撤退を決断。



2ヶ所目:

サラシの出が理想的!!

・・・と、早る気持ちを抑えて、しばらく波を観察していると・・・

理想の姿を超えて、荒れ過ぎということに気がつく。

場所がそうなのか、それとも時間の経過でそうなったのか・・・

足場の問題もあれば、海の問題もあるが、とにかく、荒れすぎて撃てる場所が少ない。

とにかく、こういう時は観察がホントに大事です(釣りのためにも、自分の安全のためにも)。




で、よ~く見てると、とあるポイントだけ、何か光ってるじゃないですか。

あ!ヒラスズキ。

サラシの中のヒラスズキってどうやって視認すんの?

と思われる方もいるかもしれませんが、食い気のあるヒラスズキはサラシの中ではかなり視認性が高いです。

あ、やっぱり偏光グラスは必要ですけどね。



何故かと言うと、ヒラスズキはサラシそのものにいるのではなく、普段はサラシの下にいるわけで、サラシの中・・・つまりは表層にまで来ているのは十中八九何かを食べている瞬間なんですね(浮力があまり働かないサラシの中にヒラスズキは常駐できません)。
つまり、サラシの中で見えているというのはヒラスズキの背ではなく、反転バイトの瞬間のヒラスズキの横面なんですよ。
鯉のお腹のように、やや黄金がかった鈍いピカり具合をしているのですぐにわかります。


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おっほっー!

やる気あるなら1発目で来るんとちゃうん?

・・

・・

・・


(数キャスト、強烈なウネリのある波があっという間にルアーを別方向に持っていってダメ)


・・

・・

・・

ウネリがややおさまった瞬間を狙って・・・ヒット!


このヒラスズキの強烈なバイト、ずっと繋がっていたいのに、終わらないと満たされない・・・ああ・・・



なんてキモいことを妄想する間もなく、なんのドラマもなく回収、ブッコ抜き。


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ヒットルアーは裂波140モドキ(もちろんフックは交換済み)。

この「裂波モドキ」には色々騙されましたが、とうとうヒラスズキ用のタフコンで使えるすげーヤツに出会えました。

アクションが裂波そのものである必要はないのですが、アクション以前にロクに飛ばない裂波モドキが多すぎて辟易していたところに、ようやく引き当てることができて本当にラッキー!

こいつは逆風下でもしっかり飛びますし、アクションも very good !!


ベイトは・・・


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カタクチと・・・キビナゴ?

カタクチはでかい。10cmはある。

小さいキビナゴっぽいのは極小・・・でもこっちがメインベイトっぽい。

まあでも、14cmのミノーにくるんだから、あまりマイクロを意識する必要はないと思う。


さ、次っ!次っ!


で、またヒット!

やっぱりやる気のある群れは反応が違うね!

・・

・・

・・

・・

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感触からすると70UPかな?程度

#3の1本掛かりだとこんなモンか・・・いや、沖に出ていこうとしてたから、ドラグが程よく緩められた設定であれば獲れたかもしれない。

ヒラスズキにはドラグはガチガチだ!と、おっしゃる先達方が大多数ですが、個人的にはその見解には否定的になりつつあります。

シャローであればわからなくもないですが、自分の海域においては緩められたほうがメリットがあるように感じます。

それはさておき・・・この場にまだ魚が残っているとしても、連続でやるよりはすこし冷ましてまたやるほうがいいかな。

ということで他のポイントにアダージョヘビーや鉄板バイブでランガンしつつ・・・

(アダージョヘビーは殉職・・・)

ラインの再結束や鈍ったフックの交換(厳密には使わないであろうルアーからの移植)をして時間を費やし・・・


先程釣れたポイントで再開しようとしたら・・・







なんじゃこりゃあ・・・!?







もうね、荒れ過ぎ。


多分、これまでのヒラスズキ体験の中で最凶に荒れているといってもいいでしょう。


まずですね、荷物を置いている「安全地帯」の高台まであと少しまで波が来ているんですよ。


その高台って、海面から8mくらいあるんですよ。


荷物を移動させて、違う方向からその波を見るとですね、津波なんですよ、ソレ。


迫る波はビジュアル的にも凄いのですが、それより波が岩にぶつかる轟音が凄いんです。


空気が震えているというか、鼓膜がつんざくというか、ほんの1時間で海が哮る凶獣リヴァイアサンに変わっているんです。


でも、サラシ具合も最凶なので高台からでもいいので釣ってみたいじゃないですか?


んで、最凶のコンディションで主にバイブを使って粘ること1時間あまり・・・悟りました。


ウネリがこうまで波に落差を伴わせると、ヒラスズキはサラシの下に居られなくなるんですね。



たとえば・・・

水深4mのポイントにサラシがある。サラシの厚みは0.5mだとする。そのサラシを作る波のウネリは1.5mだとします。

するとそのポイントにいるヒラスズキは普段は水深2mより深いところにいて、上の様子を伺いつつ、ベイトなりルアーが上のサラシの中で揉まれていたら下から食いあげてくるわけですね。

「ヒラスズキのミノーはデッドスローで」というのはこれに理由が求められると思います。
浮力があまり活かせないサラシの中では、ヒラスズキは急な方向転換ができないので、デッドスローでないと正確に捉える事が出来ないのです。
その一方でバイブ早巻きがヒラスズキ釣りのメソッドとして確立しているのは、バイブだとサラシの下の安定水域を通せるからで、レンジ的にもヒラスズキが常駐している層に近い上に、サラシの下を通すので早巻きでもヒラスズキが対処できるわけですね。


あ、話がズレましたけど、その水深4mのポイントに入ってくる波のウネリが2.5mも3mにもなると、サラシとウネリの下の安定層が殆どないためにヒラスズキはサラシエリアに近づけなくなります。
ヒラスズキはサラシの中にいるのではなくその下にいるのだと理解すると、どういうコンディションのサラシで狙うべきかがわかってきます。

まぁ、こういう説を唱えている自分も今回空想したことを何の根拠もなく垂れ流しているだけなんですけどね。



撤退中に再度、海を見ると、思いもがけぬポイントで「黄金のピカり」が見えました。



こういう日はああいうポイントに魚が付くのか・・・



ものすごく感心しましたが、残念なことに人間にはどうやっても狙えない場所だったので、こういう日はヒラスズキは釣らないように天がそう定めているんだということにして帰路に・・・


つかずに、ゴロタで頑張ろうとしましたが、やっぱりゴロタでも荒れすぎてダメでした。



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やっぱり天がそう定めているのでしょう。


ちゃんちゃん!





こんなタックルを使っています







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Comment 2

2016.12.15
Thu
21:02

遼紀 #-

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和歌山ですが河口で濁り稚鮎で日中でもヒラ釣れます。
私は17匹ほど釣りました60から80まで。
でも磯のほうが楽しいですね。

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2016.12.15
Thu
23:38

初心者8 年目 #-

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ぼらおさんわかっていらっしゃる(笑)

地元の金属加工の零細会社(冗談抜きで倒産しそう)に勤めている自分だけに、そういう会社の社長のバカさ加減ときたらもう…

愚痴が止まらなそうなのでやめておきます…

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