マリア アムニス1 - シーバスルアー:ミノー

マリア アムニス1

 12,2017 10:47
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アムニス1

メーカー:マリア
カテゴリー:サブサーフェスミノー
スペック:全長120mm 重量18g フックサイズ不明

評価

※※このルアーのインプレはリクエストに基づき執筆されました※※
このルアーの誕生は2005年秋から冬(2005年12月発行の雑誌に「マリアのNEWルアー・アムニス云々」の記述を発見)。
アムニスのインスパイア元はコモモ125であるというのは簡単ですが、実は、そうでありそうで、そうでありません。

何故か?

・元祖コモモ125SF
・BANZ125F
・グース125F

これらは今も通用するどころかバリバリ現役であり続けているサブサーフェスミノーですが、当時はこの120mm級のサブサーフェスミノーが最も売れるルアーの方程式だったのです。
シーバスルアーの花形だったのです。
コモモのパクリというにはアムニスはむしろ登場が遅すぎたというべきで、パクリというよりは成熟しつつあったコモモクラスの花形マーケットに満を持して殴り込みをかけたマリアの自信作だったのかもしれません。

ところがこのアムニスは後発であるにも関わらず、それら先行者より先に市場から退場してしまいました。
その存在は僅かな愛用者を除いて忘れさられます。

何が悪かったのでしょうか?





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適性

サーフ    ★★
内湾干潟   ★★★★
河川/河口  ★★★★
磯       ★★
港湾     ★

一つは、サイズと飛距離のミスマッチです。
このルアーは発売当初、河川河口はもちろんのこと、サーフに磯に・・・などと高いユーティリティ性を謳ったようですが・・・
絶望的に飛びません(後述)
だいたいこの「ヒラスズキもOKよ」・・・みたな言葉は、そのメーカーが抱える宮崎あたりのテスター/モニターにルアーを渡して「ヒラスズキの写真を撮ってこい」という指令で造り上げられたキャッチコピーです。
で、宮崎あたりのテスター/モニターが河口とかサーフとか無風の平磯でヒラスズキを釣って「ヒラスズキもOKです!」みたいな(苦笑)
向かい風の磯ヒラでの実用性はゼロ。
外海のサーフデイゲームも無理(夜、シーバスが寄ってきている無風のサーフなら可)。


キャスティング

飛距離 ★★★☆
飛行姿勢 ★★★
キャスタビリティー ★★

飛距離はエリア10EVO以下。
ノーマルエリア10よりややマシかというレベル。
重心移動のウェイトはマグネット式の円柱で、そこそこの大きさとルームがあるのですが、おそらく扁平なボディのエアロダイナミクスとの相性が壊滅的に悪いのでしょう、無風時のベストコンディションでもなかなか飛行姿勢が定まりません。
風が吹けばもう絶望的です(一体どこのだれが磯でOKなんて事を言ったのか・・・)

アムニスのサイズからすると短かすぎる射程にウンザリしつつもあちこちで使っていると、ふと天啓ともいうべき閃きが降りてきました。

ひょっとしてこのルアー、曲がるロッドの使用を前提にしてない・・・?

と。

硬い、ファストテーパーの、簡単にいえば「いまふうロッド」ではなく、バットにウェイトを乗せて投げるUFMウエダ系のロッドの使用を前提にしてるのでは?

と。

そこで自分が所持するロッドの中で一番ソレに近いテイストを持つであろうBOUZ C3 SHORE8-1/2に登場願います。
すると・・・射程も伸びましたが、それよりびっくりしたのが飛行姿勢が安定したことによるキャスト精度の縦の向上。
おそらくマリアの開発陣はUFMウエダを使っていたのではないでしょうか・・・?
もしそうだとしたら、皮肉なことにその「拘り」がアムニスの寿命を縮めることになります。


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レンジ

フケを取るだけ・・・みたいな典型的なドリフトのスローリトリーブだとサブサーフェスですが、意識的に巻き始めるとコモモより潜ります。
サブサーフェスより一段下の・・・他のルアーでいうとタックルハウスのK2F122MSとか、シマノのレスポンダー129Fとか、それくらいの層まで潜ります。


アクション・使い方

アクション ★★★★★
アムニスにはおよそ考えられる限りの「釣れるルアーアクションのエッセンス」が凝縮されています。
マグネット式のウェイトなので泳ぎ出しは良好ですが、そのローリングメインのアクションが出始めるのがちょっと遅い。

・・・わかります?

姿勢の立ち上がりは良好、ただしアクションの出は遅い。

泳がない棒ルアーというほどではないのですが、ここがコモモなどの「超スローで微かにウネリ始める」先行者との決定的な違いです。

そして比較的早いリトリーブでも崩れることなく、サブサーフェスより下のレンジに入って泳ぎます。

流れの強さの違う流域を通ったり、U字の頂点に差し掛かると、自然と体高のある扁平なボディが横からその力を受け、オートマチックに何かをしてくれるようになってるわけですね。
「何か」というのは、それまで微棒だったのがウネリ始めることだったり、ファストモードになってレンジが下に入ったり、まぁ、「何か」です(笑)

持っているアクションバラエティが欲張りなほど豊かであり、しかも現在でも十分通用するほど優秀なのです。

アムニスの持つこれらの要素は後継モデルとなるフェイクベイツNL-Iに引き継がれていますが、一つだけ、フェイクベイツNL-Iが逆立ちしてもアムニスに勝てない要素があります。
フェイクベイツNL-Iにはマグネット式のウェイトが取り入れられなかったため、立ち上がりが非常に悪く、また巻き抵抗による情報の伝達が使い手に届かきません。
TPOによっては、あるいは人の好みによってはフェイクベイツNL-Iはアムニスの代用として成り得なかったのではないでしょうか。


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フックチューン

デフォルトのフックが不明なので3本を全て#4にしてみましたが、川や干潟で特に困ったことはありません。
おそらくデフォルトも#4だったのではないかと思います。


ルアーの入手

値段 ★★★★★
安定供給 ★★

何しろ愛好家が少ないため、中古市場で比較的安価に入手が可能です。
塗装の状態によっては500円前後。

おひとついかが・・・?

といいたいところですが、一つだけ。

もしこの記事を読んで「自分には向かないな」と思ったら、このルアーを必要としている人のために手を出さずに残してあげてください・・・すでに廃盤となっているルアーですから。

自分がこのルアーと相性が悪いなと確信したのは、その射程とサイズ感のミスマッチに気がついた時でした。
サイズ的には120mmクラスの大型サブサーフェス。
しかし飛距離とキャスタビリティはエリア10クラス。
アムニスを現役で使っている人は(おそらく使用ロッドとの相性の問題もクリアしているのでしょう)、さほど飛距離は問題ではないがアムニスのサイズ感とアクションが必要なフィールドで使用しているものだと想像します。


総評

最終評価 ★★★
このルアーに欠けていたのは普遍性です。
その射程、そのキャスタビリティにして、そのサイズ。
特に使用ロッドを選ぶというのが致命的ですね。
「投げるのが苦痛な大型ミノー」を挙げてみろと言われて思いつくのが河原で拾った釣具のポイントの初期の120mmミノー(real method nabura type1と2)。
それらはクソルアー中のクソルアーなんですが、ようするにアムニスのキャスタビリティそれと同レベルなんです(苦笑)
ちなみに今のnaburaミノーシリーズはエンゼルキッスや裂波120といった由緒ある金型を基に作っているので多少はマシだろうと察せられます。

さておき、古き良き時代であったはずの2005年頃に既にそのミスマッチのレベルはアングラーが我慢できるギリギリの線だったのではないでしょうか。

アングラーの人口が増えて釣り場がギスギスしはじめ、「誰も来ない場所」で「誰も届かないピンポイント」を狙うか、「スレたシーバスを小さなルアーで引き摺り出す」のが当たり前の時代になると、アムニスは存在意義が皆無になったはずです。


でも・・・






こういうことが有るんですねぇ。
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