道具が釣り人を育てる② - 初心者に読んでほしい思考・行動

道具が釣り人を育てる②

 13,2017 12:03
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“良く釣れるルアー”


別の言い方をすると


“爆釣ルアー”


これ以上いい響きがする言葉がこの世に存在するであろうか(苦笑)

人は「釣れるルアー」を探し求めます。

どっかのプロが動画か何かで、プロデュースルアーで釣ってみせればたちまち「爆釣ルアー」のできあがり。

どっかのブログがとあるルアーで釣って釣行記を書けば別の「爆釣ルアー」のできあがり。

あっちで爆釣

こっちで爆釣

どうやら世の中は「爆釣ルアー」で満ち溢れているようですが、それでもなお人は(爆釣ルアーなんて掃いて捨てるほどあるはずなのに)爆釣ルアーを探し求め続ける・・・・というパラドックスが存在します。


んー、実に哲学っぽくてイイですねェ!





話は変わりますが、このルアー、何というルアーかご存知ですか?





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・・・・多分、釣り具のポイントのブライベートブランドである(あった)「ナブラミノー」の一種です。


随分前にとある小場所で拾いました。
今は自分の「クソルアータッパー」に収納されています。


2017年現在の釣り具のポイントのPBルアー・・・特にミノーがどの程度の品質なのかは知りませんが、当時のタカミヤ=リアルメソッド製ミノーの品質はクソでした。

飛ばない・釣れない・オリジナリティない

カタチだけはシーバスルアーしてますが、飛行姿勢がメチャクチャでサイズ(なんと140mm)に見合うだけの射程が備わっていません。


が、このルアーの形状が人に与えるインパクトは大きなもので、初心者の多くが「シーバスルアーのシルエットを連想せよ」と言われるとこのナブラミノーのシルエットおよびサイズ感を思い浮かべるはずです。


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「近代的な涙滴型のシルエットにリップ付でラパラのようなデフォルメなしのルアー」

ジャクソンのアスリートがこのカタチの親玉ですかね(苦笑)

とにかく、このシルエットは初心者を金銭的に殺す効能があるのです。

このルアーを失くしてしまった初心者氏もご多分に漏れず、シーバスを狙うと聞いてなけなしの金を叩いてコレを買ったはずです。

おそらくですが氏の願いは成就しなかったでしょう・・・

ですが、初心者氏はこの釣行で成長したはず。


このようなカタチだけのシーバスルアーは安物買いの銭失いだった、と。

このような小場所にはもっと相応しいサイズのルアーがあるはずだった、と。

このオーソドックスなタイプのルアーは湾奥や都会の河川においてはどちらかといえば主流派ではないルアーだ、と。



もし氏がこの「ナブラミノー」に疑念を持ったのではなく、「140mmのミノー全般」に対して疑念(釣れない・飛ばない)を持ったとしても、サイレントアサシンなんかを手にして投げることがあったらたちまち140mmミノーに対する疑念は消し飛ぶでしょうネ。


140mmのミノーってこんなに飛ぶんかいな・・・と。
(あと、サイレントアサシンって一瞬で粉微塵になるんや、と)

そういうわけで、氏が身銭を切って得たものは魚ではなく「TPOに合わせた正しいルアーを買う」という教訓になります。

ナブラミノーはクソルアーなりに仕事をしたわけです・・・アングラーに「オレのようなクソルアーにもう引っかかるなよ」という心得を教えることによって(笑)



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そういうわけで、自分の考え方の一つに



大局的にみればルアーを買うことに基本、損はない。



という価値観が鎮座しております。

ナブラミノーが600円か700か800円か知りませんが、クソルアーを買って失敗したという教訓を800円で買ったとみれば安いものでしょう。
もしかすると、今後数回くらいは同じ過ちを犯すかもしれませんが、人の言葉・体験談を概念として記憶するのと、実際に身銭を切って身に刻まれた経験は違います。

具体的にいえば前者は「釣り具のポイントのルアーはダメ」という一元的な解釈しかできない可能性が高く、後者は「格安デフレルアーはどういうモノがダメな傾向にあり、どういうモノが使える傾向にあるか、買う前におおよそ推測することができる」というレベルの眼力を持つようになる可能性があります・・・その場合、800円は無駄ではなく将来への投資(賢い買い物術の学習代金)とみることが可能です。

どんなことでも失敗から得られる教訓というものが必ずあり、それを己の中で「あうふへーべん」することが可能ですからね。


アウフヘーベン
《名・ス他》あるものを、そのものとしては否定しながら、更に高い段階で生かすこと。矛盾するものを更に高い段階で統一し解決すること。止揚。揚棄。















要するにルアーのように1000円~2000円程度の安価なモノを買うにあたり、いちいちビクビクしなくてOKだということです。

ルアーインプレを書いている自分がいうのもアレですが、ルアーにつけられた人からの評価を調べるよりは、何度か痛い目にあって「これ系は危なそうだ」という嗅覚を研ぎ澄ます“勉強”をしたほうがトータルでの失敗が減ります。




大局的にみればルアーを買うことに基本、損はない。


とはすなわち


どんなルアーにも存在意義がある


ということです。
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