とあるルアーの性質を理解するのに要した時間=5年 - 初心者のためのシーバスルアー

とあるルアーの性質を理解するのに要した時間=5年

 19,2017 11:29
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上はショアラインシャイナーSL145Fというルアーです。
(旧名:ショアラインシャイナー14LD-FD)

下はタイドミノースリム140というルアーです。

どちらも古いルアーです。

どちらも本来はサーフシーバスのために生まれたルアーです。

どちらも140mmクラスのフローティングミノーで3フックです。

両者はalmost identical・・・というヤツです

でも両者には決定的な違いがあります。





アクションの性質の違いは無視します。








ショアラインシャイナーのワイドなウォブンロール

タイドミノースリムのタイトなローリング


まぁ、ぶっちゃけ、こんなんどうでもいいでしょ(笑)


ちなみにキャスタビリティはタイドミノースリムに軍配が上がります。
実はこのタイドミノースリムはマイナーチェンジ後のモデルで、内部が小さな鉄球から大きなタングステンに替えられており、かなりモダンなキャスタビリティを有しています。
ショアラインシャイナーのワイヤーオシレート機構は新しいようにみえて実は古臭く、クセがあります。





両者の決定的な違いはアクションとかキャスタビリティにあるわけではありません。


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タイドミノースリムのリップ


今ならよく分かりますが、このリップ・・・非常に良くできています。

角度
長さ

面積

よくぞここまで考えたと思います。
小さいですが、とにかく水噛みがいい。

「水噛みがいい」という言葉、概念は自分も昔から知っていましたが

→着水直後やリリーングを止めたあと、もしくはロッドアクション後の再始動からもすぐにアクションをだして泳ぎ始める

せいぜいこの程度の「理解」でした。
実際、川や浜ではその程度の違いしかわからないでしょう。

ところが磯に持っていくとこのルアーの隠れた美点がわかりました。

→ウネリの中であっても水を割って飛び出さない
→アゲインストの急流の中でもしっかりステイして泳ぐ

他の140mmクラスのミノーと比べてこの2つの能力が飛び抜けていい。

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一方のショアラインシャイナーのリップは


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アクションがオートマチックに崩れるようなカタチをしています。
これを磯に持っていくと、ウネリで水を噛めずに水面を割ることがよくあります。
強烈な払い出しの中にステイさせても水を掴みきれないことが多いです。




ここまで話を聴けば、タイドミノースリムのほうがルアーとして格が上のような気がしますよね?

・・・ええ、まぁ、そうなんですが(笑)
今回はそこが争点ではありません


違うんです・・・要はTPOに応じた使い分けなんです。
両雄は並び立つことができるんです。


簡単にいえばタイドミノースリムはより荒れている時、シーバスの活性が高い時に適性があり、ショアラインシャイナーは荒れが微妙な時、シーバスに食い気があるけれどもなかなかドカンと来ない時に適性があります。
↓参考記事↓

http://hakataseabasslure.blog.fc2.com/blog-entry-1193.html

ショアラインシャイナーの「水噛みの悪さ」は長所になることもあるのです。
おそらくショアラインシャイナーのようなルアーが水面を割ってモガモガしている様子は、トップを使ってパシャパシャしているのに非常に近い効果があるものと思われます。
本来はタダ巻きで弱々しさを出すための小さなリップ・・・そのリップの水噛みの悪さが転じて準トップのアクションになり、さほど荒れていない海で抜群のアピールをするようになる、と。

どちらもサーフ用のルアーですが、どちらも磯でよく使われ、磯においてのみその違いが明確になります。
皮肉なことですが、面白い。



この違いを理解すると・・・


ハードコアミノー130F

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これはショアラインシャイナー系




ザブラシステムミノー139Fシャロー

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これもショアラインシャイナー系



・・・という風にリップを見るだけでルアーの適性がわかるようになります。

ウォブリング主体だのローリング主体だのとルアーによって性質の違い・・・個性がありますがそんなくだらないことより、時と場合によってはウォブリングだのローリングだのより上位階層にあるものとして考えねばならぬ性質があるということです。
ヒットルアーの条件が「キッツイ払い出しの中でしかkり泳ぐルアー」だったとしたら、ウォブリングかローリングかなんてどうでもいいことでしょう。
ヒットルアーの条件が「薄いサラシの中で水を掴み損ねて水面でクネってる」だったとしたら、ウォブリングかローリングかなんてどうでもいいことでしょう。
もちろん、別の日には「ローリングアクション(あるいはウォブリング)であること」がヒットルアーの絶対条件であって「薄いサラシの中で水を掴み損ねて水面でクネってる」ことなんてクソほども役に立たないことがあるかもしれません。

何度もいいますが、使い手がTPOに応じて見極めることが肝心なのです。

この2つのルアーが自分の手元に揃った日から計算すると、「140mmのオーソドックスなリップ付ミノーの違い」を理解するのに5年掛かったことになります。
ただし、この発見の喜びはシーバスを釣った喜びに換算すると2mオーバーのソレと同じくらいでしょう(苦笑)



シーバスルアー道は奥が深いデスネ。


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