道具が釣り人を育てる③ - 初心者に読んでほしい思考・行動

道具が釣り人を育てる③

 28,2017 12:10
DSCN0136bg.jpg


(ガチなジギング/キャスティングを除く)アングラーはいつしか



“リールなんて回ればなんでもええやろ”



という、よく耳にする(やや抽象概念的な)結論に辿り着くことになるかもしれません。


ボールベアリング数がなんとかかんとか

なんとか新素材のなんとかライト構造がなんとかかんとか

慣性がマイナスなんとかかんとか

耐久性がプラスなんとかかんとか

なんとかかんとかなんとかかんとか



信頼できるモノを一度手にすると、新しいリールにあまり興味を保たなくなるからです。


でもこの言葉・・・「リールなんて回ればなんでもええやろ」・・・を、初心者も初心者、シーバスアングラーとなったDAY 1から理解してその後のリール購入計画を建てることができる人は皆無だと思います。


自分は下はエアノスから上はソルティガまで買ってみて、ようやくそんな感じ・・・といったところです。





DSCN3854kj.jpg


ウキウキしませんか?

毎年1月のフィッシングショーが近づいてくる頃、新リールに関する情報があちらこちらからリークされてくると。





実は、自分はあまりしません。

いや、かなりどうでもいいです。

理由は2つあります。


理由その一:

自分が思うに、今の小型スピニングリールを構成するほぼ全ての要素は2010年に完成されており、毎年リリースされる新リールはその「2010年型」のマイナーチェンジに留まっています。

シマノでいえば10ステラ、ダイワでいえば10セルテが両社の基幹フォーマットじゃないですかね。
この2つのリールは(色々な意味で)完成されていたのです。

軽量化路線(イグジ・バンキ)は当時と比べるとかなり高度な進化をした(現在進行系でしている)と思いますが、この軽量化路線はそもそも小型スピニングリールの王道・メインストリームではなく「傍流」です。
基本、軽いことはいいことですが、軽量化に伴う「犠牲」は確実に存在しており、用途によっては明らかなデメリットがあってオールマイティーではありません。

ぶっちゃけ、リール購入を考える時は、シマノでいえば10ステラから技術的飛躍があったのか、ダイワでいえば10セルテを上書きするような革新性があったのかをみればいいわけです。


10ステラver1.02とか10セルテver1.11とか、そういうリールはありますが、10ステラver2.0や10セルテver2.0は今のところ存在しない。


これがワクワク感の無さ・・・・「回ればなんでもいい」という購買意欲の薄さの理由の一つです。


でもこれって、10ステラあるいは10セルテ(自分の場合は13セルテ・・・つまり10セルテver1.XXです・・・当然、別の10セルテver1.XXである16セルテにはあまり食指が動きませんでした)をシャカシャカシャコシャコ、何万回、あるいは何十万回まわしたかわからないほど使ってみなければわからない事なんですよね。


DSCN1586er.jpg


理由そのニ:





別にセルテじゃなくてもいいよな
(多分フリームスでもいいだろうな)






という否定し難い気持ちがあるという事実です。

・・・さて、ここが考えどころです(笑)





A)3万のリールを1機買う。
3年で2回OHする予定でOH代金として1万くらいを見立てておく。




B)1万のリールを1機買う。
ダメになるまでの期間を1年として、3年で3個になる。
OH代は不要。



Aは3年で4万
Bは3年で3万


Aのほうが3年後のリセールバリューがあるし、とか
Aのほうが3年間の使い心地がいいし性能も上だし、みたいなエクスキューズがありますが


上級機を何機も使い潰したような経験がある人ほど、3年後のリセールバリューがゼロになるような使い方をしているものですし、多少の性能の違いとか、多少の使い心地の悪さに目を潰れるものです。


DSCN1565.jpg


何故ならば・・・・

高くていいリールの使い心地や機能性が良いのは当たり前のことですが、そのコンディションは決して恒久不変というわけではなく、特にOHメンテ前なんかは結構“末期的なフィーリング”があって、経験豊かなアングラーはそういう「バッドコンディションないいリール」と付き合ってきたからですね。

あ、これを否定する人、つまり「高くていいリールとは、その初期性能をメンテフリーで永久に持続させるもののことである」、みたいな定義づけをしている人は間違いなくアングラーとしては初心者に毛が生えた程度ですから、そういう人のリールに関する意見はあまり真剣に聞かないほうが吉です。
セルテだろうがツインパだろうがステラだろうがソルティガがだろうが、平常時の洗浄・清掃メンテと定期的なOHメンテが必要です


つまり、妥協できるレベルのリールを使い捨てるか、より機能性に優れたリールとじっくり付き合うかは運用思想上の違いであって



“回ればなんでもええやろ”



という根本はワリと同じなんです。


自分はモノに対して愛着を抱くタイプなので後者に属しますが、11ツインパでも13セルテでも15ソルティガでも金銭的な都合やメンテ出しのタイミングによっては「回ればいいやろ」レベルのコンディションで使っています。

大抵の場合は

3万のリール>使い捨ての1万のリール

ですが、使われ方やタイミングや手入れのされ方によっては

使い捨ての1万のリール>3万のリール

こういう不等式が成り立つこともある、後者のほうが安上がりになることがある・・・ということです。



でも、リールといえばフリームスやカルディアクラスに留まっている人に「回ればなんでええやろ」といっても響くはずがありません。

自分が初めて買った本格的なシーバス用リールは11カルディアでしたが、当時の自分に対して「リールなんて何でもええで」なんて言っても真に理解してもらえるわけがないでしょう。

リールを買って、回して、また別のリール買って、どんどんステップアップして、何度か水没させて、何度かクレーム飛ばして、ギアの素材がなんとかかんとかとかボールベアリング数がなんとかかんとかなんとか新素材のなんとかライト構造がなんとかかんとか慣性がマイナスなんとかかんとか耐久性がプラスなんとかかんとか・・・みたいな事を必死に勉強して、


やっと初めて


「あ、やっぱりリールなんてどうでもよかったな・・・あ、どうでもいいけどオレはこれくらいのリールにしておこう」


みたいな結論に辿り着くものです。


一巡した結果に「これくらいのリール」がステラになるかストラディックになるかはアングラー次第ですが、その途中経過(およびその出費と時間)は無駄なものではありません。


「モノを理解したこと」

「自分の価値観をはっきりさせたこと」


こういうことに意味があるのです。


時間と金を注ぎ込んでまでして、この過程を楽しむ人種こそが、趣味人というものではありませんか。









逆にいえば、そういう理解に至るまでは、毎年の新リールのリリース情報に胸をときめかすのもいいし、ボールベアリングの数がなんとかかんとかや新素材のなんとかかんとかに拘るのもいいし、店頭の実機に一目惚れして無理して買ってもいいんです。

そう、買うのです(笑)

買わねばわからんのです!






関連記事


Latest Posts