【登場人物全員外道】とあるロッドに纏わる面白い話 - 釣りニュース

【登場人物全員外道】とあるロッドに纏わる面白い話

 27,2017 11:58
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ファッキンジャップくらいわかるよバカ野郎!


・・・じゃなかった


もういいよ木村、帰ろう。







登場人物紹介


【スポーツザウルス】
ビル・フィリプソンが手掛けたオールド・トップウォーター用バスロッド「フィリプソン」を“完全復刻した”と称し、全然関係ないロッドを天龍に作らせて「フィリプソン」という名前を関して販売・・・2003年に倒産

【天龍】
スポーツザウルスから委託されて「復刻版フィリプソン」を製造

【リックスロッズ】
ビル・フィリプソンの子孫より「フィリプソンロッド」の商標の使用許可を得て、オリジナルのフィリプソンを製造していた職人が作った「アメリカ製の復刻版フィリプソン」を輸入して販売している・・・と称してスポーツザウルスを訴えた会社

【ハネダクラフト】
バスフィッシングショップ・・・以前、本物のオールド・フィリプソンのデッドストックをアメリカで発見して日本に輸入・販売した

【Rod and Reel誌】
フィリプソンロッドの特集を組んだが、この商標審決の過程において「Rod and Reel誌のフィリプソン特集はハネダクラフトの仕掛によるタイアップ記事に過ぎない」と認定された

【日本国特許庁】
スポーツザウルスの完全復刻したと称する「フィリプソン」は商標的に問題ないという結論を下した


経緯


とあるルアーロッドの商標登録に纏わる争いの顛末


・スポーツザウルスがグラス製のオールド・トップウォーターロッド「フィリプソン」の存在に目をつけ、それを「完全復刻」したと称し、「フィリプソン」の商標を登録した

・フィリプソンのロッドを手掛けたのはビル・フィリプソン氏(故人)で、フィリプソンロッドは既に廃版となっていた

・ところがスポーツザウルスの「完全復刻したフィリプソンロッド」とは名ばかりで製法から何から何までデタラメだった

・復刻されたロッドはオリジナルとは似ても似つかぬロッドに仕上がった

・そこに「フィリプソンロッド」の商標を所有する、ビル・フィリプソン氏の子孫から商標使用の認可を得たと称する「有限会社リックスロッズ」が”我々のロッドが正当なるフィリプソンロッドであって、スポーツザウルスにはその権利はない”と訴えた

・特許庁は次の判断を下した

→スポーツザウルスが「フィリプソン」の商標を所有する
→「完全復刻」などの使用文句は自社製品を有利に宣伝するために使われる言葉としては常識の範囲である
→スポーツザウルスやリックスロッズがフィリプソンの後継者であるか否かは問題としない(!!)
→オリジナルフィリプソンとの関係が不問であるならば、その製法がどうであるかも問題としない
→日本の釣り具界ににおいて「フィリプソン」は有名でもなんでもないので商標登録は早い者勝ちである
→リックスロッズが提出した証拠「フィリプソン特集雑誌」はフィリプソンのロッドを輸入した会社・ハネダクラフトが金を出してrod and reel誌に書かせたタイアップ記事(つまりヤラセ記事)だからフィリプソンのロッドが日本で確固たる知名度を有してるという証拠にはならない
→つまりスポーツザウルスのものである
→リックスロッズがアメリカで「フィリプソン」という商標を得た者から権利を譲られているというが、リックスロッズが提出した証拠にはアメリカの商標登録は「フィリプソン ロッド カンパニー」であって「フィリプソン」でない。
仮に「フィリプソン ロッド カンパニー」がオリジナルのフィリプソンの商標権の証であるならば、その登録日付はビル・フィリプソン氏の時代に遡るはずなのに、「フィリプソン ロッド カンパニー」」の登録は1997年となっており、それはスポーツザウルスが「完全復刻フィリプソン」を販売した後の日付であるので正当なる権利の証拠とならない



個人的な所感


【スポーツザウルス】
特許庁には認められたけど、ユーザーからは総スカンを食らった模様

【天龍】
このハナシで唯一の純然たる被害者

>天竜には、コピー商品を作るという真相を明示せず、すべての権利を取得したという趣旨の説明をしていたという。
>天竜では、エポキサイトなどはまったく使用せず
>純日本製の製品として天龍製Pグラスを利用して製造しているということであり
>「フィリプソン」とは素材においても、製法においても、全く異なるものであり
>「フィリプソン」の完全復刻版などではないことを、消費者に明言している。

【リックスロッズ】
ちょっと知財権の勉強が不足だったというか、やり方が杜撰だった会社。
おそらく、彼らがオリジナルのフィリプソンに一番近かったのでしょう。
ですが、ある時点でアメリカの「フィリプソン」の商標権が消滅していたこと(あるいは最初から「フィリプソン」なる商標権がなかったか・・・『権利がある』と思っていたけど実はなかったというのは小さな会社の商標ではよくある話)、もしくは自分達にその権利が無いことに気がついたんでしょうね。
いろいろ走り回るも、後の祭り・・・と。
「フィリプソン」という名前で食っていくつもりだったのにそれをしっかり抑えていなかったというのが杜撰な所。

【ハネダクラフト】
リックスロッズが提出した証拠の一部としてたまたま名前が出てきてしまった会社(笑)
買い付けたオリジナルのフィリプソンを売るために雑誌社に金をだして特集を組ませた
尚、釣具屋さんとして現存します

【Rod and Reel誌】
とばっちりで「タイアップ記事」なる商法が暴露されてしまった雑誌
釣り雑誌の「○○特集」はメーカーなどが金を出して書かせていることある、ということが公の場で認められてしまった

【日本国特許庁】
相変わらずのお役所仕事。
モノの外見や機能が似ている似てないとか、ものづくりのバックグラウンドストーリーとかは、この話においては大して彼らに意味を成さないんですね。
モノの外見や機能が似ている似てないは特許権の問題であって、商標権の問題ではないようです。
(ちなみにパッケージの外観が似ているのは商標権の問題らしいです)
ものづくりのバックグラウンドストーリーに至っては何の客観性も持ちません。
商標権に関する問題は、登録商標が真であって、それが守られているか/害されているかが争点になるんですね。

つづく






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