ダイレクトスナップ P-24 - ギア・ウェア・ガジェット

ダイレクトスナップ P-24

 21,2018 19:01
DSCN5706.jpg



このスナップはリクエストに基いて購入し、使用してみました。


結論からいうと、このスナップはゴミです。


他の魚種については何とも言えませんが

#1
#1.5
#2

このあたりの「いかにも」なサイズはルアーチェンジを頻繁に繰り返すシーバス用途には向きません。





ちなみにリクエストの内容はこのスナップの良し悪しの判定よりも


「#0サイズで強度22kgってスペックは本当だと思いますか?」


という、スペックに対する疑念が強く含まれていたかと思います。

スペックの確認はオーナーの公式サイトからどうぞ。


ジャーク・トゥイッチ専用フォルム
力を逃さない1点集中フォルムによりジャークベイト・ミノーへのアクション操作がロスなくルアーに伝わり、特殊線材での軽量化により、ライン直結に近い操作性を実現。
耐力システム※により変形・破損を最大限に防ぎ開閉楽々。
ルアーローテーションがスムーズ&スピーディーに。
※耐力システム ピンポイント溶接で軽く、金属疲労しにくい特殊加工




では、まずこの疑念に対する自分の考えですが・・・



本当だと思います。



ただし、それは実験室での「理論値」であって、その数値が毎回守られるワケではないのは当然のことです。

#0サイズで強度22kgという数値は開封したばかりの新品を歪めることなく正しく装着し、実験器具を用いて“正しい負荷”を掛けた際に出る数値です。


・スナップとリーダーを結束する際ににスナップが変形していた

・ルアーの着水時の衝撃で変形した

・釣れた魚とのやり取りで変形した
(魚の突進力の強弱ではなく、ヘッドシェイクのような小刻みの動きの有無がより重要となる)

・釣った魚を陸に上げた際のドタバタで変形した

・ルアー交換のために開閉を繰り返すことで変形した



スナップというアイテムはこれら変形の蓄積(運が悪いとこれらのどれかイッパツが原因で)で、スペック通りの強度を発揮できなくアイテムで、理論値はあまり役に立ちません。最悪、スナップが開放され、ルアー(+魚)だけバイバイしていきます。
スナップの最大の敵は「変形」・・・すなわちスナップに求める資質は「変形に強いこと」「変形後にも保たれる強度の割合」であって、“正しい負荷に対する強度の値”はあまり正確にスナップの良し悪しを指し示す指標ではないのです。



つまり



「スペックは本当だと思うけれど、それを実釣時に重視する意味はさほどありませんよ」



という前提を理解してもらう必要があります。




DSCN5153.jpg

変形して強度が落ちたスナップに魚が食らいついたらこうなる(泣)





理論強度が10kgのスナップAと
理論強度が7kgのスナップBがあったとして
Aは理想のコンディションでは10kgを出すけれども何か一つでも狂ったらその性能は半減以下に低下する
Bは実際の使用に際して多少歪み曲がったとしても理論強度の80%くらいを保ち続ける


どっち良いスナップかは言うまでもありません。



さて、このダイレクトスナップですが・・・



残念ながらAタイプのスナップです



DSCN7518.jpg



今、自分がメインのスナップとして使っている耐力スナップP-20

・変形しにくく
・変形しても変形した事実を目視確認しやすく
・変形してもある程度の使用に耐える

という性質があります。
苦手なのは「小刻みヘッドシェイク」と「重いルアーの着水時の衝撃」ですね。
ま、簡単にいうと、注意深く見ていれば再利用できるから使ってるという話なんですが


このダイレクトスナップP-24は


・変形しやすく
・変形しても変形が確認しづらく
・変形したらまったく使えない


という、まるで救いようのない仕様になっております(苦笑)

しかも釣行毎の再利用できる・できないの話ではなく、一釣行中の数時間内の話で、です。


まず、このスナップは耐力スナップP-20のようにパッツンパッツンのはち切れんばかりの張力で形状を保っているタイプのスナップではなく、かなり柔らかく粘りのある細い鋼線を使っているスナップです。

この時点でもうすでにルアーチェンジがギャンブルな感じがムンムンと漂っていますよね?



はい・・・・本末転倒で残念なことですが、このスナップを使う際はルアーチェンジはなるべく控えたほうがよろしいかと存じます。



冬のセイゴゲームでダイレクトスナップP-24#1.5を使い、アタリルアーが何かわからずルアーチェンジを頻繁に繰り返していたところ・・・


60mmシンペン

R-32

60mmシンペン

45mmバイブ

R-32

45mmシンペン(ここでスナップ自動開放でシンペン殉職)


ただし、この事実をもってして・・・たった1回の事故でスナップの評価を決めてしまうのは酷というもの。

凍え震える手で小さなルアーの小さなラインアイをカチャカチャ弄っていたのは、細くて変形しやすいスナップにとって公平とは言えないじゃないですか。

というわけで(同じ冬季ですが)日中の暖かい時間帯に、同じダイレクトスナップP-24#1.5を使い大きなルアーを投げ続けてみました(定期的なルアーチェンジあり)。

すると・・・



DSCN7522.jpg



とあるキャストでK2F142のアクションがいつもと違ったので回収後にチェックすると・・・やっぱりスナップが開いてました。



ダメじゃん、このスナップ。



たまたまそのキャストだけは集中していたので違和感の正体をチェックしようとする気になったので良かったのですが・・・


もしそうじゃなかったら次か次の次くらいのキャストでK2F殉職やん!


もちろん、45mmシンペンを飛ばした使いまわしのスナップではありません。

新品のダイレクトスナップを袋から取り出し、曲がりがないか確認し、結束でスナップが変形しないよう、先にルアーのラインアイに装着してからスナップを閉じた状態でゆっくり結束しました。


それがこの有様・・・


実は長期使用インプレに備えるために#2を3パック、#1.5を3パック購入していたのですが、そんな手間も準備も必要ないくらい呆気なくクソスナップ(シーバス用途)という事実が確定し、なんだかとっても損した気分になりました(苦笑)
開閉に伴う疲労変形に弱いんですね、コレ。



ダイレクトスナップがクソスナップであるという事実を伺わせるニュースもあります。

商品回収のお知らせ

平素はオーナーばり製品をご愛顧賜り、誠にありがとうございます。
この度、下記製品につきまして不具合のある製品混入の可能性があることが判明いたしました。
つきましては、商品の回収をお願い申し上げます。(未開封・未使用に限らせて頂きます。)
ご面倒をお掛けして誠に恐縮でございますが、小売店様は送料着払いにてご返送いただきますようにお願いいたします。
一般ユーザー様はお買い上げいただきました小売店様へ返品頂きますようお願い申し上げます。
今後このような事態が発生することがないよう努めてまいりますので、どうか変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。

回収対象商品  No.72824 P-24 ダイレクトスナップ

2017年12月15日更新

オーナー公式サイトニュースより


ここまで来たら「ジャーク・トゥイッチ専用スナップ」というキャッチコピーの真贋なんてどーでもいいっすよね・・・


と、いいたいところですが、リクエストの内容にも少し関係することなので触れておきます。



あ、その前にこの質問


「スナップの種類や性質の違いで魚が釣れる・釣れないということがあるんですか?」


お答えします


ルアーのアクションはロッドの長さ硬さ、ラインの太さ硬さ伸長性、リトリーブスピード、アングラーの立ち位置、流れの強弱などなど・・・様々な理由で変化します。
スナップのサイズや形状でルアーアクションが変わることもその「様々な理由」の中の一つに含まれます。

ある時はそれ(ロッドの長さなり立ち位置なりリトリーブスピードなりスナップなり)が理由で釣れた・釣れなかったが決定されたこともあるでしょう。
ある時はまるでそれ(ロッドの長さなり立ち位置なりリトリーブスピードなりスナップなり)が関係なかったこともあるでしょう。
ある時は一見、スナップに因果関係が潜んでいるようで、まるで別の理由であったこともあるでしょう。

つまり、「そのルアーで魚が釣れた」という事象を決定づけた理由が100通りくらい考えられるとすると、スナップとはその1つにしか過ぎないわけです。
もっというと「そのルアーで魚が釣れた」という事象を決定づけた理由は常に流動的であって変化するものですから、1度スナップが決定づけたことがあるからといってそれを普遍化することはできません。
「このスナップだから釣れる」という言葉を一般論化して理解してはいけない、ということです。


・・・さて、こんなクソスナップ使うかよという考えはひとまず置いておくとして、このスナップがジャークやトゥイッチにメリットをもたらすかという話ですが・・・

そもそも、このスナップの形状・・・


DSCN7521.jpg


先端が「くの字」状に窪んでいることによってラインアイにアングラーが入力した動作を逃さず伝える・・・

という設計思想が何というか・・・ジャーク・トゥイッチという動作をあまり理解していないんじゃないか、という話なんですよね。


先の話に少し戻りますが、「ジャーク・トゥイッチを行った結果、魚が釣れた」という事象に対し

・スナップの先端形状が「くの字」であってジャーク/トゥイッチのキレが良かったから釣れた

という分析の一般論化ができますか、っつー話です。

ジャーキングやトゥイッチングの有力なメソッドにはラインスラックを活用する(すなわちルアーに与える力のダイレクトさはまったく関係ないどころか否定される)というメソッドがありますし、ジャークで動かしたアクションそのものよりその後のフォール(and/orステイ)が重要であるという概念も存在します・・・その場合、スナップの形状で大切なのはラインアイをしっかり掴むことではなく、逆にジャーク後の余韻をどれだけ自由にさせるかが大切になりますね。

つまり、「力をダイレクトに伝える形状」というのはジャークやトゥイッチを構成する様々な要素の "one of them" にしか過ぎず、その形状をもってして「ジャーク・トゥイッチ専用」と謳うのはナンセンスであるということです。



・・・というわけでこのダイレクトスナップP-24、ぼくちんは必要としません。


1パック6個入りで300円前後(つまり1個50円up)でこの品質、これはナシです。




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