シーバスラインの基本 - 初心者のためのシーバスライン

シーバスラインの基本

 14,2014 23:35
多分これからシーバスを始めたい、あるいは、少しやってみてシーバスの楽しさがわかったのでちょっとマジにやってみたい、という人はもう既に検索をしたと思います。

「シーバスライン」
「シーバスライン 初心者」
「シーバスライン PE」
「PEライン お勧め」

こういうキーワードで検索するとワラワラと「シーバスハウツーサイト」が出てきます。
そしてまるで定型文のように「ナイロンとフロロカーボンとPEの三択」で、その中でも「PEが主流」で、でも「初心者はナイロンからが良いかも」と書いてあります。

確かに、2014年現在、シーバスフィッシングはナイロンではなく、PEラインが主流となっています。



他のジャンルの釣りをかなり真面目にやっていれば、あるいはもう既にPEラインに慣れているかもしれません。
PEラインはもうすでにルアーのみならず、かなりのジャンルで主流となりつつあるラインです。
ところが、シーバスはライトな雰囲気の釣りなので、これから始める人の大多数はPEラインって何?という感じの「普通の人」もだと思います。そういう人にとっては確かにPEラインは色々な意味でハードルが高いラインでしょう。



それでは早速、ズバリ本題から入ります。




これから本気でシーバスをする。



という前提でいえばナイロンもフロロも選択肢に入りません

PEライン一択です。

小型スピニングリール以外の「こだわりのタックル」・・・愛用のベイトリールなど・・・で陸っぱりシーバスを始める人は極僅かながらに居ると思いますが、人口比率で言えば1%以下でしょう。ここでは除外します。

端的にいえばナイロンでもフロロでもシーバスフィッシングは可能です。

ですが、この表現方法・言い回しは既に何回か見ているかもしれませんし、別の項目でも見ることになると思いますが、「可能である」ということと「望ましい」ということは別です。

パソコンの話で例えるなら「動作可能スペック」を満たしている程度なのがナイロンやフロロです。
どうにか、最低限出来る、そういう意味ですね。
それとは対照的に「推奨スペック以上」に属するのがPEラインです。存分に楽しめるということ。


もしかしたら、色々な「シーバスサイト」や「Q&Aサイト」や各種フォーラムに目を通した方ならば

「ナイロンでしか取れないシーバスがいる」

とか

「初心者はナイロンがお勧め」

とか

「ナイロンに変えた途端バラシが激減した」

とか、そういう情報に接しているかもしれません。


それ、全部ウソです。


書いている人に悪意はないでしょうけれど、全部ウソです。


この話を掘り下げる前に、一応ナイロンとフロロとPEの特徴を掴むために解説を。


ナイロンライン

一般人が想像する「釣り糸」です。
よってシーバス初心者にとってもっとも馴染み深いラインになると思います。
980~3980円くらいのワゴンセールのリールに初めから巻かれているナイロンラインです。
特徴は

・安い
・扱いが簡単
・吸水劣化する
・紫外線でも劣化する
・シーバスに対抗できるくらいの強度をナイロンに持たせるとルアーの飛距離があまりでなくなる

・よく伸びる
・フロロよりやや軽い
・単純強度はフロロとほぼ同じ


取り扱いが簡単ということは間違いありません。ところが、「安い」という点に関しては疑問符がつきます。
ナイロンは水をよく吸うので、見た目はかわらなくとも数回の使用で大幅に劣化します。

「えっ!?オレ、アジとかサバのサビキ釣りでナイロン使うけど、ずっと買ったままのラインを付けたままで問題ないよ?」

という疑問があっても、初心者の方なら当然だと思います。
お答えします。40~50cmくらいまでなら、もしかして放置ナイロンでも殆ど問題はないかもしれません。
ですがスズキ(成人)サイズになると、劣化したナイロンなどあっという間に引きちぎってしまうパワーを持っています。
大物を逃すのですから、当然悔しいですよね。
シーバス釣りというのは自分の意思で「50cm以下のセイゴしかルアーに掛けない」というような事を決めることはできません。
どんな初心者のルアーにも可能性として80upのランカーがヒットすることもありえるのです。
つまりもっと踏み込んでいうと、劣化したナイロンで釣るということは、大型シーバスを意図せず殺してしまうことになるということです。
意地の悪い言い方ですが、シーバス初心者がマメにナイロンの点検を行い、必要なら巻き替えをするという図が浮かびません。ナイロンで実用強度を保つためにのコストはあまり「安い」とはいえなくなるでしょう。

ここは声を大きくして言わせてもらいます。

劣化するナイロンを初心者が点検して必要に応じて交換するだろうなんて無茶な設定です。
別に初心者をバカにしているのではなく、そういった必要性の知識経験がない、見極めができないというのが、初心者が初心者たる所以じゃないですか。
初心者にナイロン推しは明らかに破綻しています。
更に言わせて貰えれば、中級者以上ならばナイロンで大型魚相手でもやりとりをできるドラグ設定を出来るでしょうが、初心者がその日その場そのナイロンに合わせたドラグを設定できると思っているのが間違いです。
上級者目線で初心者にナイロンを勧めるのはあまり感心できません。


以上がナイロンが選択肢から外れる理由の一つ「コストと手間とモラル」の視点です。






フロロカーボンライン

見た目は殆どナイロンラインと同じです。ウルトラライトゲーム(アジ・メバル等)や淡水ルアーをやっている人には馴染み深いかもしれません。
特徴は

・高い
・取り扱いはナイロンとほぼ同じ
・ナイロンより巻き癖が出やすい
・ナイロンより重い
・ナイロンより吸水劣化しにくい
・ナイロンより水中の視認性が低く有利と言われている
・ナイロンよりかなり伸びない
・単純強度はナイロンと似たり寄ったり


色々と良い性質を持ちあわせてはいるのですが、2014年の今現在、フロロをメインラインとする人はナイロンより少ないと思われます。メバルやアジといったもっとライトなゲームのメインラインならフロロの性質がマッチしているのですが、シーバス用途ならメインラインよりショックリーダーに向いているからですね。



PEライン

簡単に言えば、化学繊維の糸を編みこんで作った糸です。ポリエチレン。
珍しいものでは2本撚り・3本撚り・6本撚りなんかがありますが、主流は「4本撚り」か「8本撚り」です。

「撚り(より」=ブレイド=Braid

何本の糸を合わせて1本のラインにしているかを表します。
特徴は

・高い
・絡みやすい
・吸水劣化がほぼ無い
・細く相対的に軽い
・比重も小さいので絶対的にも軽い
・強度は一番高いが、擦り傷に極端に弱い




さて、話を戻します。



「ナイロンでしか取れないシーバスがいる」

とか

「初心者はナイロンがお勧め」

とか

「ナイロンに変えた途端バラシが激減した」

とか、そういう情報に接しているかもしれません。


それ、全部ウソです。




こういう話でしたね。

おっと、その前提がありました。

これから本気でシーバスをするならばという前提が。

というのは、結局この問題はタックルの総予算と切っても切れないほど密接にリンクしているからです。

ナイロンでしか釣れない魚、というのはPEラインだとバイトの瞬間で弾いてしまい、フッキングまで乗らないという表現だと思われます。
この問題は次のように考えることができます。

すぐ目先の(竿先からほんの数mせいぜい10m先)ポイントでヒットしたけど瞬時に離れた

これは中級者以上の場合は感度優先の「掛け」のファーストテーパーの強いロッドでよく起きる現象です。
もしロッドが食い込みがよい「乗せ」のレギュラー気味テーパーの優しいロッドだと取れる可能性が大幅にあがります。

余談ですが、中級者以上の場合、目先でヒットしたのが回収中の意図せぬケースと、目先で食わせるのを狙っているケースで明確にフッキング率が違います。後者の場合だと、それが仮に数メートル先でも、準備ができているなら釣り上げることが普通にできるでしょう。


初心者以下の人の場合、ロッドが数千円の正体不明のロッドだったりするので、PEだと食い込みもクソもなく弾いてしまうが、伸びて食い込みやすいナイロンだと釣れたという可能性は無きにしもあらずですね。

ここで留意しておきたいのが、「食い込みが良ければ釣れた」というのが事実であって、「ナイロンだから釣れた」というのは結果の読み間違えではないか、ということです・・・

さて、前提である「本気でシーバスを始める人」ならば、当然ですが、ロッドにも必要最小限の投資をしているはずです。
初心者であっても、「本気で始める」となれば、まさに初心者お勧めのロッドである「食い込みがよい「乗せ」のレギュラー気味テーパーの優しいロッド」を手にしていることでしょう。
さて、そのロッドにナイロンラインの出番は・・・ありませんよね。

しっかり用途に合わせたタックルシステムがあれば、ナイロンの出番はありません。
初心者用の入門タックルでも、よく吟味されたものであれば低予算で購入可能です。
よって、ナイロンだと取れる魚というのは存在しません。
むしろナイロンだと取れないどころか、飛距離的に攻略のアプローチすらできない魚は存在します。

ナイロンはタックルバランス的に何かをプラスしてくれるものではありません。

例えば、ロッドが硬い。
よろしい、ナイロンの伸びで硬さを隠しましょう。
例えば、ドラグの滑り出しが酷い。
よろしい、ナイロンの伸びでドラグが滑りだすまで魚を騙しましょう。

と、このように低レベルタックルにありがちな難を隠してくれているだけなのです。
個人的に思うのは「初心者にはナイロン」論が蔓延っている理由のひとつは、ルアーのフックが錆びて鈍るがままに交換もせず放置して、全体的に「フッキング」という行為を甘くみていることも原因の一つだと思います。
取れない魚がいると思ったらまず最初にすべきなのはフックの点検交換からがセオリー。
次にロッドの調子をTPOに合わせて用意するのがセオリー。
最後にドラグを緩めに設定して、バイトの瞬間に弾く可能性をすこしでも下げるよう、「乗せ」のセッティングにするのがセオリー。
ラインをナイロンに変えるというメソッドはセオリーとして存在しません。


で、話を戻します。

次の「ナイロンは初心者にお勧め」という見地ですが・・・これは恐らくPEの絡みやすさの問題と、PEの初期性能を保つためのメンテナンスのことを考えたものだと思います。
結論からいうと、上にも書いているとおりナイロンのメンテナンスのほうがPEラインより億劫です。
絡みやすさについては、慣れが解決します。
つまり、できるだけ早くナイロンを卒業してください。ナイロンで無駄な時間を過ごすよりはいち早くPEに移行して順応してください。




この項も佳境にはいってきたので、主題に行きましょう。



シーバス釣りには飛距離が求められます。

時にはシンペンで80mほどキャストすることもあります。

もっとも飛距離が出るラインは軽く細いPEラインです。

ナイロンやフロロの射程でも釣れるシーバスは居ます。

PEでも当然その距離のシーバスは狙えます。

ところがPEにしか届かない距離のシーバスはPEでしか狙えません。

PEはナイロンとフロロより完全に上位互換のラインです。



次に強度ですが、これもまたPEが同じ細さならば最も強くなります。

障害物がないオープンエリアならばロッドの働きとドラグ設定次第ではナイロンでもそこそこやりとりができるでしょう。

ところが、シーバス釣りはそのように都合がよいような場所ばかりでするとは限りません。時としてかなり強引な方法も求められます。

ナイロンでそのような事態を避けようとすれば、フィールド選択の面からしてもシーバス釣りの可能性を自ら狭めることになり、ますますPEラインとの差が開きます。

また、感度の点でもPEはもっとも優れています。PEは殆ど伸びがないラインなので、ルアーの動きや魚の接触がダイレクトに手に伝わります。ルアーフィッシングにおいて知ることができる情報量が増えるということは、とてつもないメリットですね。

PEは基本吸水劣化がないので、摩耗・擦り傷がある一定まで達しない限りずっと使えます。
しかもここ最近のPEラインの小売相場は5年前とくらべて格段にお手頃になっており(しかも性能も上がっている)、その寿命の長さを考えると実はナイロンラインより確実にコストパフォマンスに優れています。

PEを使うにあたって越えなければならないハードルは確かにあります

・絡み問題

・ショックリーダーの結束

・ある一定レベル以上のリールを使うこと

・信頼できるブランド選び


これらについては、また別の項で詳しく述べて行きたいと思います。



PEライン目次
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Comment 3

2014.11.15
Sat
16:09

通りすがりの釣り人 #L1x6umnE

URL

こんにちは^^通りすがりの釣り人です^^
ちょっと気になったのでコメントしてみました。
気に触るようでしたら削除してください^^;

「初心者はナイロンがお勧め」
「ナイロンに変えた途端バラシが激減した」

上記の2点に関しては私も疑問に思いますが、、、

「ナイロンでしか取れないシーバスがいる」

この1点に関しては私は、ナイロンでしかとれないシーバスはいると思うんです。
ナイロンとPEラインの2タックルを同時にアクションさせたことがありますか?
ラインでこんなにアクションが変わるのかと思えるほどにナイロンで巻物系ルアーを巻くと生き物らしい「ぬるっ」っとしたアクションをします。
とくにストップ&ゴーなどの動かし方をすると顕著に出ます。
PEで巻いているルアーを止めるとピタッと止まりますよね?
しかしナイロンの場合、伸びた部分が戻ろうとして止まる直前に微妙な動きを出してくれます。
これはトゥイッチやジャークでも同じです。
PEの機械的な動きを消していると言ってもいいかもしれません。
他にもいろいろありますが、長くなるので割愛します^^;

いろいろ書いちゃってごめんなさい;
アクションについて書かれていなかったので、ちょっと書かせていただきました^^;
もちろんPEにはPEの良さがあり、ナイロンにもフロロにもそれぞれのフィールドで活かせる利点がある!と言いたかっただけです。
出しゃばった真似をしてしまい申し訳ありません、、、。
これからもお互い頑張って大物釣り上げましょう!^^

編集 | 返信 | 
2014.11.18
Tue
06:24

ぼらお #-

URL

コメントありがとうございます!

なるほど、ナイロンゆえのルアーアクションがあって、そのアクションだから釣れる魚がいる、というのは盲点でした・・・・勉強になります。

では早速記事の訂正を・・・と思いましたが、よく考えたらそれはかなり玄人志向のトピックになりますねw
このカテゴリーである「初心者のための」という前提を貫くために、あえてそのままにさせてもらいます。

編集 | 返信 | 
2017.06.15
Thu
15:17

 #-

URL

はぁ(^_^;)

編集 | 返信 | 

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