間違いだらけのシーバスロッド選び - 初心者のためのシーバスロッド

間違いだらけのシーバスロッド選び

 20,2014 10:40


シーバスロッド選びは難しい。


難しいというのは語弊があるかもしれないので、


シーバスロッド選びは奥が深い。


と表現するほうが的確かもしれませんが、難しいにせよ奥が深いにせよ、初心者にとっては同じこと。
リールは事実上ダイワとシマノしかなく、サイズの問題はダイワなら2500番台か3000番台・シマノなら3000番台か4000番台で絞りこまれていて、あとは予算に合うグレードを選ぶだけで半自動的に決まりますが・・・・

ロッドは選択肢が多すぎる。
いや、決定に至る前での考慮すべき要素が多すぎる。
だから間違いだらけの選択をしてしまう・・・




もしかしたら、このシリーズを読んでいる人々は、本来ターゲットとなっている読者層(シーバス初心者)より上、脱初心者から中級者が多い気がするので当てはまらないのかもしれませんが、とある事実をここで指摘させて頂きます。

それは・・・




シーバスアングラーの大半

初心者(だけれども本気)のシーバスロッドに対する予算は

最大にして実売2万円台後半(28,000円程度)

アベレージにして実売2万円前後(18,000円~22,000円程度)

出来ることならば実売15,000円以下に収まって欲しい程度

である





ということです。






それは、正しい。

いや、正確にいうと・・・・「その金銭感覚は正しい」・・・・です。

一部のお金持ちを除いた大多数の人にとって、2万円がポンっと出せるお金の限界でしょう。





ここで初心者のロッド選びに関して大前提を2つ、導き出させてもらいます。



1つ 初心者はシーバスロッドが分からない

1つ 初心者の予算は2万円前後


初心者が候補となるロッドをどれだけ勉強してどれだけ情報を集めたとしても、具体的にどのような性質のロッドなのかどうせ分かってないだろうから、「クチコミ・評判」が良さそうなの、しかもマイナーなメーカーのものではなく出来るだけ大手メーカーの2万円前後も品を買え・・・ということです。
厳しい言い方になりますが、真実です。

事前の勉強で「自分のフィールド・狙うサイズ・釣行スタイルに対する向き・不向き」まではわかりますが、「自分の好みに合うか合わないか」はいくら情報をあつめてもわかりません。
「好み」や「希望」にあうかどうかは中級者であろうと上級者であろうと、買って使わないことには分からないのです。
中級者以上でもロッド選びは失敗するものです(ロッドの機能が違ったというのではなく、ロッドのテイストが自分に合わなかったという意味で)。

購入前の勉強どころか、ロッドを購入してある程度使い込んだとしても、初心者はそのロッドのマトモな評価をできないはずです・・・

「このテーパーは好き(中略)しなやかなティップが(中略)太いトルクがあって(中略)タメが効くので(中略)オススメです」

メーカーのキャッチフレーズで作ったテンプレ文を「インプレッション」とするのがやっとでしょう(←これは自虐です・・・)。
数シーズンを経て、数百匹を掛けて、数本のロッドを使い潰してようやく一言、二言いえるかいえないか・・・ロッドというものはそんなもんです。

どうせ分からないものを買うのですから、スペックだけを見比べて自分が選んだ「ハイコストパフォーマンスな一品」より「評判がいい一品」が高確率で損をしない選択になるでしょう。
ただし、初心者が選び求める「エントリーモデル」ということは評価をする人も初心者(=あまりアテにならない)の場合があるので、見極めが必要ですが・・・「どうみても圧倒的な支持がある」というのが選ぶ際のポイント。



予算についていえば、初心者が2万前後より上の物を買う必要はないと断言すると同時に・・・

本気ならば2万円前後の予算を用意してほしいということです。

残念ながら実売1万円以下の無銘廉価ロッドは選択肢に入れないほうが無難です。

有名メーカー製のエントリーモデルの中でも廉価モデルといえる実売1万円前後のロッドは、やはり、オススメしません。

「釣り」とは楽しさを求める娯楽です。
「ルアーフィッシング」とはその中でも「高いゲーム性」を追求したスポーツです。
勿論1万円前後のロッドでもシーバスフィッシングが「可能」ですが、「可能である」ということと「好ましいかどうか」ということは別問題だからです。

リールでもロッドでもそうですが、ある一定以上のクオリティーを知らぬままに「これで十分」というスタンスでいると、ただの無知で終わります。
「これで十分」というのは何かに比較しての考察ですから、実は「これより上」のクオリティーを知らないと下せないはずの判断です。
安く済ませようということは「安物買いの銭失い」と紙一重ということです。
1万円以下のロッドはダメだといっているのではなく、一度高い物を買ってそれから降りていくほうが論理的であり効率的であるという話です。

リールでいえば「ある一定上のクオリティー」とはバイオマスターとカルディアになりますが、ロッドでいえば2万円前後の品を指します(ロッドのメーカーは二社以上あるので表現としては正しくないのですが、ディアルーナとラテオがその基準にあたりますね)。








「どうせ自分はロッドが分からない」

この開き直りが正しい選択に近づけます。

分からないのだから、評判のいいものを選ぶというは当然の姿勢です。

車がわからないなら、トヨタのプリウスとかホンダのフィットとか、有名メーカーの売れ筋を選ぶのが自然です。
分からない人が予算から候補を選んで、スペック表で一番輝いていたヒュ◯ダイを選びますか?
トヨタやホンダの車に関して相談できるプロも一般の車好きも大勢いますが、ヒュン◯イに関して問題が上がったとき、あなたはどこに行けばいいのでしょうか?


「用意する予算は2万前後」

わからないから、失敗がすくないであろう物をまかなえる予算を用意するというのも、当然のことです。
免許をとって最初の車を買うにあたり、「10年落ちの軽(ターボなし・エアコンなし・オーディオカーナビなし)で十分だ」という判断ができるはずがありません。
もしかしたら「結果としてニーズに対して十分な買物になった」という可能性もありますが、実は格段に充実度が増すオプションが欠けているかもしれませんし、車の基本性能である走破性能が全然足りていないかもしれません。
こういう買物をしたときに一番恐ろしいのは、使用目的として失格ギリギリの線であるということを知らぬまま、買い換えるまで損をし続けることです。
シーバスロッドでいえば折れるなりヘタるなりして、2年後くらいに買い換えてはじめて「以前のロッドは失敗だった」と気がつくなんて、鳥肌モノですよね。
一体何匹逃したことになるのやら・・・





初心者が起こす「間違い」を劇的に減らすのが上記2つの原則です。

ロッド選びの「間違い」の7割はこれで消えます。



その一方で

・ブランクが云々

・テーパーが云々

・トルクがどうのこうの

・タメの効きが云々

・感度がどうのこうの

・ガイドセッティングがああだこうだ


これらは全部、忘れて貰ってOKです。

唯一覚えておく必要があるのが「食い込み(ノリ)がよく・弾かず・バラさない」と形容されるロッドであるか否かということ。
これが初心者のロッドの生命線です。

ロッドというものは設計された「一つ」の方向性に定まります

例えば

「感度」とは「食い込みの良さ」と反比例するものであり、両立させることは非常に難しいものです。
(一部のハイエンドモデルには実在しますが)

ヘタな知識を詰めていくと、2万円前後で買えるエントリーモデルではありえない「なんでも両立しているロッド=誇大広告ロッド」に行き着くことになるでしょう。

初心者にとっては99%の状況で「剛」より「柔」の要素が必要とされます。
初心者のあいだにロッドの「剛」の面ばかりに接していると心が折れるかもしれませんが、一方の「柔」の面は初心者を育てます。
やがて初心者から卒業して自分のシーバスロッドについて体系的なビジョンを持つようになると、「柔」だけではなく「剛」も必要だと気がつくでしょうが、それはまた別の話。
最初の内は知識を「捨てろ」とはいいませんが、文字で得た知識は一時的に隠して「2万円で実習勉強してみよう」くらいの感覚であったほうが幸せになれます。


ロッド選びの根幹については以後の独立した記事で書き記しますが、下記にはそれには及ばないけれど知っておきたいことを箇条書きにします。



最初の”本気”の1本の道標

・免責保証金額

定価が1万を超えるロッドは大抵「免責保証金額」なるものを決めています。
保証期間内(大抵の場合1年)にロッドが破損した場合、「免責保証金」を払いさえすれば、たとえ折れていたとしても部品交換でロッドが蘇るということです。
当然、安い金額であるに越したことはありません。
メーカーによっては設定金額が高すぎて免責保証書を使わない「部品代」と「免責保証金額」に殆ど差がない(つまり保証書の意味がほんとない)場合もあるので、釣具屋にて絶対に確認しましょう。


・絶対に釣具屋で現物を手に取って確認する

通販で買うにしても注文前に現物を釣具屋で確認してください。
リール装着時のロッドの重量配分というものは付けて握らないとわかりません。
レングスとパワーが違えば重心も違うのでしっかり確かめましょう。
また、グリップの長さとリールシートの確認も大切です・・・グリップエンドと肘の位置の関係は特に。
納得するものを選んでください。
普通の釣具屋さんならば、持ち込んだリールを付けて確認することを許してくれるはず。


・適合ルアー表示をロッドの性能としてみない

例えば9fくらいの都市部の軽い万能型ロッドを求めるとします。
A) 90L lure 5-24g
B) 90L lure 7-20g
一見Aのほうが「幅広いルアーを扱える」ように見えますが、これは正に初心者を殺すための表示にしか過ぎず、実際の性能を表しているのものでありません。
「下限」に関してはルアーの形状、使用しているラインの細さ、風の有無、キャスト方法そのもの等でいくらでも好きなように表示できます。
「上限」に関しては
1) Aのロッドが単純に硬くて強い
2) Aのメーカーの表示方式が「限界ギリギリ」
3) Bのメーカーが破損に関して慎重なので表示に「余裕をもたせてる」

このどれかというだけです。
性能ではありません。


・「高弾性カーボン」「カーボン含有率」「◯トンカーボンシート使用」を気にしない

それが具体的に自分の釣行スタイルと何に関係しているのか、自分自身に説明できない間はこれらは「初心者の気を引こうとする記号」程度に理解しましょう。
例えば「高弾性カーボンでパリパリ」と書かれたロッドと「カーボン含有率85%で粘るロッド」と書かれたロッドのどちらかを選べと言われたら、初心者の99%は前者を選ぶと思います。
ですが、具体的に「何故自分には高弾性がいいのか」を説明できない限り、「高弾性」とか「カーボン含有率99.78%」とか「45トンのパリパリでキレキレなカーボンシートを使ってます」とかに意味はありません。
何なら自分自身に向けて「高弾性カーボンロッドを購入するにあたって自分にメリットとなる要素」をプレゼンテーションしてみてください。
どうでしたか?
多分「高弾性は高弾性だから・・・あうあうあ・・・高弾性で・・・・あうあうあう・・・高弾性だから・・・あうあうあー・・・いいんです」くらいにしかできなかったでしょう。
そういうことです。


・印籠継か否か

これも最早過去の話。

誤  印籠であったらロッドの繋ぎが良い
誤  並継であったらロッドの繋ぎがダメ

正  印籠であったらロッドの繋ぎが良いかもしれない
正  並継ぎでもロッドの繋ぎが良いかもしれない

メーカーがその「継」にどれだけの熱意を注いだのかは、「継の形式」だけでは決してわかりません。
ロッド選びの際の基準としては最後尾にくる要素。


・ブランクがX状であるか否か

これも実はどうでもいいことです。
「X状だったら格好がいい」
「X状だったらネジレに強い」
だけれども、外見がX状ではなかったらネジレに弱いか・・・・とえいば、そうではない。
そもそも「食い込みがよく・弾かず・ノリがいい」という初心者に必要な筆頭要素にブランクがX状であるかどうかは関係ありません。


・無研磨/無塗装(アンサンドフィニッシュ)であるか否か

アンサンドとは(ダイワテクノロジーサイトより引用)
焼成前、金属芯に巻いたカーボンシートが剥がれないように、シートの上から特殊テープを巻かなくてはならない。すると焼成時、らせん状に巻いたテープに沿って、らせん状の凹凸が数十ミクロン単位でロッドの表面に形成される。この状態を“アンサンド”と呼ぶ。すべてのカーボンロッドの、焼成直後の状態だ。塗装を施すロッドは、“アンサンド”の状態を塗料がきれいに乗るように荒く削り、塗装する。

アンサンドフィニッシュのロッドは格好いいです。
ヘタな塗装がされているブランクと比べたら、アンサンドフィニッシュであるというだけで1万円くらい高いロッドの感じがするでしょう。
そういうわけで、イマドキのブランクの殆どは無研磨・無塗装で軽量化を稼ぎつつ「ブランクの良さ・美しさ」を全面に押すのが流行なんですが、傷がつきやすく細いティップ側に保護目的の塗装を施しているロッドも根強く残っています。
がまかつロッドのように、ツヤ消し塗装がなされていると「カーボン」という感じがせずに貧乏臭くて頼りないルックスになりますが、カーボンロッドであることには変わりないです。
この辺は純粋な「好み」(むしろ許せるかどうか、かも)なんですが、ロッドの保護という観点からすると塗装というのはあってもいいかもしれません。
塗装の有無で選択肢の排除をするのは勿体ないということです。
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Comment 4

2014.12.20
Sat
16:53

ワゴンセール #JalddpaA

URL

そのうえ、

ぼらおさんの意見に同意ですが、さらにロッド選びを難しくするのは、リールと違って、最新型でなくても充分だということですね。

よくあるパターンとして、新しいガイドが出ると、ブランクはそのままで、新ガイド搭載モデルに代わるので、うまくすると、ガイドは旧タイプでも、ブランクは上級モデルの品が買えたりしてしまうんですよね。
困ったもんです^ ^

編集 | 返信 | 
2014.12.20
Sat
20:57

韋駄天 #-

URL

はじめまして、ぼらお3。中古ロッドで二万円とすると、結構、選択肢があると思うのですがいかがなものでしょうか?

編集 | 返信 | 
2014.12.20
Sat
23:33

にゃん太郎 #-

URL

初めましてぼらお様

もうすぐ500回ですね、すべて読まさせていただいております。
鯉釣りは数十年してましたがシーバス釣りに転向してからは数年のにゃん太郎です、とても為になるブログなので自分のブログにリンクを貼って紹介してもよろしいでしょうか?
東京湾の激渋シーバスをメインにしていてあまりに釣れなくで心は何度も折れ最近になってようやく東京湾での釣り方が楽しめるレベルになってきました。これからも頑張って続けて下さい。楽しみにしています。

編集 | 返信 | 
2014.12.22
Mon
19:20

ぼらお #-

URL

>ワゴンセールさん
そうですね・・・ロッドは「最新鋭か否か」より「どれだけ熱意が注がれたか」が大切ですよね。
◯◯ガイドに◯◯テーパーに◯◯トンカーボンブランクだからよし、という訳じゃなく、どれだけそのロッドに情熱が注がれたが大切ですね。


>韋駄天さん
非常に興味深いトピックです。
返答は後日、別記事にて仕上げたいと思います。

>にゃん太郎さん
お恥ずかしい次第ですw
自分もこのブログと共に現在進行形で成長している最中。まだまだこれからです。
リンクの件、勿論よろしくお願いします。

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