アーリープラス89L 最終インプレッションの追記 - シーバスロッド

アーリープラス89L 最終インプレッションの追記

 08,2016 10:52
DSCN1428.jpg


ちょっとだけ付け加え・・・


最終インプレッションを書いた後にモアザンAGSを使ったら、「慣れ」で目を瞑っていた要素に気がついたので速報的に追記します。





まず最初にポジティブな面を:

ベンディングが柔らかく、復元力の急激な露出がない。
故に「ロッドvs魚」の綱引きはどんな状態でも常に均衡を保つので、フッキングしてからのやりとりが全般的にバレにくいのは勿論のこと、特に取り込み時の安定感が半端ない。
足場が悪いとか、頭上や背後が狭いとか、釣座のスペースに制約があるフィールドでの取り込みでも慌てる必要が全然なく、ゆっくり安心してタモ入れなりハンドランディングなりが可能です。

特にウェーディングにおいてのフィッシュグリップによるハンドランディングの安定感は目を見張るものがあります。

このポイントは決して過小評価されるべきではないしょう。




次に、同じく取り込み時の高評価点なんですが、低弾性ブランク故にロッドの角度とティップの曲がりに神経質になる必要がない、という点が挙げられます。

高弾性のパキパキティップで足元の魚をコントロールするのは破断の危険性がつきまといます。
取り込みあるあるの話ですが:

足元に魚を誘導するためにロッドを高く上げる、魚がそこで抵抗を見せる、なので更にロッドでコントロールしようとする、ところがその位置関係・・・ティップのほんの一部だけで魚をコントロールしようとすると・・・・バキッ!!



こういう事がかなり起きにくいロッドだと思います。

ティップの先の先まで粘るんですね。


モアザンAGSを使っていて気がついたのは、アーリープラスは「タメの効き=魚と対峙中に発現する力関係のサスペンション」がマジで優れているなということ。
よく曲がるバットが魚の動きを吸収するのでフックを伸ばされることがかなり少なく、小さなフックしか搭載できないルアーの扱いが得意でもあります。
モアザンAGSだとバットの復元力が強くて雑魚をその反発力でバラシてしまうことが目につきました。
アーリープラスはフックオンした魚はどんなサイズの魚でも逃さないようにできており、精神衛生上面でかなり優しいロッドです。

それと、言い方は悪いですが「雑に扱っていい」ということも対比として気付かされましたね。
モアザンは繊細なやりとりを心掛けていたとしてもバラシがある程度発生してしまうし、フックが伸ばされるし、そもそも取り扱い全般に気を使うしで、アーリープラスは倍以上の値段のモアザン相手に健闘しているというか、別の方向性で存在意義を主張できているなぁと思いました。


フッキングから取り込みまでの各要素をモアザンAGS93MLとラテオ96MLとアーリープラス89Lで比べてみます









再発見したネガティブな面:


モアザンAGSを使ってまた一晩20匹+コースを体験したのですが、アーリープラスとは比べ物にならないほどの疲労感の少なさに気が付き、唖然としました。

アーリープラスのセイゴを数匹釣っただけで腕が疲れる感は一体何だったのか、と。


気がついちゃいました・・・理由


最初はその理由をグリップエンドの短さに求めていましたが、実はモアザンAGS93MLもかなりグリップエンドは短いロッドなんです。よって、グリップエンド長は「疲れ」の一要素であれ、決定打ではないことがわかります。

次に、リールシート回りを疑いました。
アーリープラスのリールシートは細くて力を込めて握るという動作には向いていないし、「緩まない」ということで採用されたソフトな素材のリールフット締込具が(魚が掛かった時)引っ張られてリールがロッドから多少浮いているんじゃないかという疑惑もありますしね。

それを庇いながらロッドを捌くので、魚が多少釣れたらそのサイズに関わらずに疲れるのではないかと・・・

この推測はイイ線を行っているのではないかと思いますが、これも決定打ではありませんでした。

じゃあ何がこのロッドを疲れるものにしてるかというと・・・

前の記事の「リフティングパワーの不安」と関連していますが・・・




そうです。





単純なことですが

バットパワーが足りてないのです。





パワーが足りていないのでロッドは40cm程度の雑魚でも実はリールフット付近のリールシートから曲がっているのです。

リールフットの締込具が(柔らかい素材故に)引っ張られているのではなく、ブランク自体がてのひらの中で曲がっているのです。
本当はリールシートに至る前に吸収せねばならぬ力の伝達の処理が成されていないということです。

要するに、「バラしにくいロッド」「よく曲がるロッド」という個性を演出するために、テーパーとブランクの肉付けを中々無茶なことして実現化しているわけですね。

テコの原理でティップから入力された力が逆側のグリップエンド付近で発動し、それを持ち手で抑えこむような構図が毎回発生するために、雑魚釣りでも疲労感・負担感が半端無いことになっているのでしょう。

疲労感の正体は「ブランクが吸収しきれない力が持ち手にダイレクトに伝わりすぎている」ということなんですが、グリップエンドがもう少し長ければもう少しマシだったのではなかろうかと思われます。
89Lは本来なら持ち手をサポートするはずのグリップエンドが短すぎてあまり役に立っていないのが痛い。





今ならハッキリ言えます。






この89Lの責任者は未熟者です。







A) こういう点に気が付かなかった=アングラーとして未熟

B) 気がついていたけど様々な理由からスルーした=作り手として未熟




自分の場合、シーバスを大小100匹くらいこのロッドで釣った時点で気がついたので、おそらく(B)が理由なんじゃないかなと邪推します。

それが個人の問題なのか、コストの問題なのか、意識の問題(エントリーモデルだから細かいことはいいだろ!的な)なのか、会社組織の問題なのかは知りませんが、こんな感じの「メジャー○ラフトとかアブ○ルシアっぽい手抜き感」はヤマガブランクスというブランドには不要だと思われますので何卒よしなに。





あ、一応付け加えておきます・・・それでも好きですよ、ヤマガのブランク。






しかしロッドのインプレッションは書いてる自分がいうのもアレですけど、ホント奥が深い。


集中して使ってみて分かることもあれば


別のロッドと比較して初めて浮き彫りになる要素もある


次はモアザンAGS93MLのセカンドインプレッションかな?
それともSHORE11のサードが先か・・・


あ、そういえば、あれ、ミュートスアキュラ100Hもまだだった。


5月と6月は磯を頑張らねば・・・
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Comment 2

2016.05.08
Sun
22:15

釣り好きハービー #-

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No title

はじめまして!いつも楽しく拝見させていただいております。
自分はアーリー+96Mを使っていますがぼらおさんと同じような感想です。
是非、予算と機会があればバリスティックのインプレもお願いします。

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2016.05.11
Wed
13:47

ぼらお #-

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Re: No title

> はじめまして!いつも楽しく拝見させていただいております。
> 自分はアーリー+96Mを使っていますがぼらおさんと同じような感想です。
> 是非、予算と機会があればバリスティックのインプレもお願いします。


バリスティックならHIRAのほうが可能性がありますねw

ヤマガが何人テスターを抱えているのかわかりませんが、内湾シーバスロッドは「試す」という行為には向いていない方がいるみたいなので、外海のロッドの人の厳しさに期待しています。

テスターってメーカーから認められて、タダで新製品貰って、魚何匹か釣ってハイ終わり、みたいな認知欲完結型の人のことを指すべきじゃないんですよね。本来は。

魚相手にモノの真価を試して、思う事をメーカー側に率直な意見を言って通す。

ここがテスターがテスターである存在意義なのに・・・無料試供品もらって満足してるモニター程度の志の人がいることが分かったのが一番の落胆でした。

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