レイン 団長ジグ スリム

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団長ジグ スリム

メーカー:REINS
カテゴリー:サーベリング・タチウオ専用ジグ パイプジグ
ウェイトバリエーション:80g100g

評価

「団長ジグ」にはいくつか種類がありますが、ここでは「団長ジグスリム」のみを扱います。
このジグのパッケージには「私が開発者です」みたいな顔写真が掲載されていますが、このルアーのオリジンは九州は宮崎(もしくは長崎)にあって、いわゆる「ご当地ルアー」なんじゃないんですかね・・・

「タフコンに強いジグ」とか「渋い時に効くジグ」だといわれていますが、個人的には「特定のパターンの再現を誰もが簡単にできるジグ」だと思います。






パイプジグというアイディア

世の中には「グーグル」と呼ばれる素晴らしいサイトがあります。


https://www.google.co.jp/


このサイトにいってパイプジグという魔法のキーワードを打ち込み、検索を開始します。


・・・はい、出てきた結果がこのジグの正体です。


・九州のマニアックなアングラーたちによってハンドメイドで作られています
・誰が発明者というわけでもなく地方伝来のもの
・製法は簡単・・・ステンレスパイプにアイとなるワイヤーを入れて鉛を流し込むだけ
・細いパイプという形状とステンレスの鈍いフラッシングがキモ
・硬く滑るステンレスボディには魚の歯が滑ってフックに掛かりやすくするという作用もあるらしい
(柔らかい鉛だと歯が食い込んでしまうのでなかなか滑っていかない)



ショアのオオニベ釣りからオフショアのタチウオジギングまで、文字通り何にでも使われているようですね。

で、この団長さんは宮崎でこのジグを知り、鉛で量産化しようとしたと。

で、「開発者」として顔写真が乗ったと。

・・・うーん、素直に「宮崎発のすんごいルアー」として売ったほうがよくないっすか?
ルアーフィッシング王国宮崎で鍛えられたジグ、志布志のバケモノドラゴンを数々仕留めてきたジグだと銘打ったほうが説得力も増すんじゃないかと思います。

それはさておき、ステンレスパイプを切る工具もなければ、溶けた鉛を流し込む気力もない自分には「パイプジグ」の片鱗を窺い知ることができる、ありがたいジグです。

ちなみに「団長ジグ」は普通に売られていますが、この「団長ジグスリム」は廃番かもしくは生産停止中かと思われますので、どうしても欲しいと思う方はパイプジグの作り方を検索し、自作にトライしてみてください。

アクション

アクション ★★★★★
使い方はイロイロありますが代表的なものを紹介します。


宣伝文句通りの「巻くだけ」


巻くだけで波動がウンヌンとか説明されてますが、ンなん信じなくてOKです(笑)
なぜ巻くだけで釣れるかというと、ジグのヘッド部分に秘密というか、理由があります。


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普通のジグは水を切る際に出来る抵抗がなるべくないように作られているものですが、団長ジグスリムは円形のヘッドがかなりの抵抗を生むようになっています。

特に巻き始めのその瞬間、抵抗はラインを通じてロッドブランクに伝わります・・・ヘッドが生んだ水の抵抗で力の支点であるティップが下がるんですね。
ジグが「巻き始めの抵抗」を突破するとジグはその反動で垂直に飛び跳ねるので重みは消えます。
それと同時にブランクが復元作用を働かせ、下を向いたティップを元の位置に戻そうとします。


あら、不思議、ティップが勝手にスローで小幅なジギングをしているじゃないですか!


余談になりますが、個人的にこのメソッドは「餌ジジイメソッド」と呼んでいます。
普段はエサ釣りを嗜んでいるであろう老紳士がペナペナロッドにふにゃふにゃアクションさせると何故か抜群に効く時があるんですね(苦笑)
餌ジジイ老紳士はロッドをアグレッシブに操作するという概念に乏しく、しかも体力がないので自然とそういう省エネ小刻みかつスローなアクションをしてることが多い訳ですが、タチウオはそれが正解メソッドということがあるんです!



もう分かったかと思いますが、これ、本来ならば使い手が意識して作る微妙なティップちょいちょいアクションをジグのヘッドと自重が自動的にやってくれているんですね。


ちなみにこの自動ジャークによって団長ジグスリムはケツがぴょんと跳ね上がって、僅かの間ジグが水平に向きます。
ロッドを持つ腕をちょっと動かしてジグの動きを大げさにすることも可能ですし、腕を使ってアクションを大きくした場合、ジグは後方スライドフォールをみせることがあります。



ヘッドが作りだす水の抵抗がキモなので、休みなく巻き続けるとティップがリズミカルに上下運動をしてくれず、あまり機能しません。

リールを1回巻いたらちょっとの瞬間でいいので止めましょう・・・・ジグの巻き上げが停止した後に再び水を切って上昇することで再びティップを沈める抵抗が発生するのです。

これが団長ジグのタダ巻きで釣れる原理です・・・波動とかなんとかじゃありません。


ちなみにその「餌ジジイメソッド」は他のタチウオジグでは「アンチョビメタルタイプ1」が再現しやすいです。
水を切る抵抗は生まれないのですが、ロッドをチョイチョイ動かしてやると(ティップを意識すること)後方重心のお尻が団長ジグスリムと同じくらい跳ね上がって水平を向きます。


なんかオートマチックなジグで面白味に欠けるようなニュアンスを感じるかもしれませんが、補助的なロッドアクションの有無(あるいは匙加減)の判断はマニュアルですし、投げて使うとまた別の可能性がでてきたりします(もともとはショアのジグなので横方向のジギングにも強い)。


ただし、団長ジグスリムは(つまり餌ジジイメソッドは)あまり普遍的なものではないことに留意されたし。


ハマらない時はとことんハマりません。


タフコンに効くジグではなくて、餌ジジイメソッドが効く時に効くジグです。


「今日は渋い日だから団長ジグスリム」という短絡的な解釈はNG。

フックチューン

お腹のフックアイは基本、無視してOKです。

ラインアイにアシスト付けたらあそこに絡まない・・・?

と心配するかもしれませんが、意外と絡まないです。
(というか絡んだことないです)

ルアーの入手

値段 ★★★
安定供給 ★

中古屋で出会うことがあったなら買って損はないかな。

総評

最終評価 ★★★★

ブランカ勢とメタルフリッカー勢とアンチョビメタル勢が全滅した中、団長ジグスリムで一人勝ちしたことがあります。
嗚呼、その快感たるや・・・

その後、数回の出船で使ってみて必ずしも万能ではないことを知りましたが「あの快楽物質の海で泳いでいた瞬間」がときどきフラッシュバックで再現されるんですね。
今は餌ジジイメソッドがアタリではないと知っているのに団長ジグを取り出して使ってしまうんです・・・でも団長ジグでアタらないのでやめて別のジグを使うじゃないですか、で、またしばらくすると「団長ジグスリムを使えばあの快感が味わえるんじゃないか・・・」と懲りずに取り出し・・・


釣りとは「魚を釣る」ことが楽しさの本質ですが、「数釣り」という奇特なジャンルの釣りにおいては「人より1匹でも多く釣る」とか「人が釣れない時に釣る」という要素が楽しさの本質に入れ替わるワケですよ。


団長ジグスリムはそういうイヤラシイ快楽を欲する人のためのジグです。


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