磯ヒラで「回遊待ち」って有効な戦術なの?

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Q:磯ヒラで「回遊待ち」って有効な戦術なの?


A:部分的には有効である

しかし一つの磯、一つのサラシでずっと粘る(回遊を待つ)ということは99%の確率でそれしか選択肢がない(そこ以外もう場所がない)という追い詰められた状態・・・受動的な回遊待ちの状態で歓迎されることでありません。

待ってたら狙い通り次から次へと新しい群が入ってきて一ヶ所で爆釣の連続だった・・・というような能動的な回遊待ち、すなわち磯ヒラマンが夢見るパラダイスが成立することは滅多にないです。

よって磯ヒラでは回遊待ちを戦略の中心に据えることはありません。










ヒラスズキって磯のサラシに回遊してくるの?

ズバリ、してきます。

ヒラスズキはちょっと前まで何もいなかったサラシ、あるいは釣り尽くし荒らし尽くしたサラシに突然入ってくることがあります。
・・・ですが、磯ヒラが成立するような気象条件においてはその回遊を「いつ」「どこで」の二軸線上で正確に読み当てることができません。
つまり計算できないのです・・・もしそこに回遊があればありがたく頂戴するものですが、狙うものではないのです。

磯ヒラにおける回遊はデイリーシーバスにおけるソレのような規則性がない(というよりヒラスズキの回遊性が高すぎる)ので「このサラシ具合と潮回りとベイトの様子から粘っていたらもしかしたら回遊があるかもしれない」程度の予想・・・なんとなく期待する程度の予想しかつきません。

磯ヒラはいつ回ってくるか分からない回遊を一つの磯、一つのサラシで待つより、すでに魚が居着いているサラシを探し求めてランガンするほうが効率が良い。

これが磯ヒラにおける回遊待ちの大前提となります。

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部分的に有効ってどんな時?

磯ヒラのセオリーの一つというかテクニックの一つに「サラシは休み休み撃て」あるいは「複数のサラシをローテーションしながら撃て」というものがあります。
基本のキの字レベルのテクニックですね

一つのサラシを延々と撃ち続て得られるモノはごく僅か・・・それならば釣りきれずスレさせた魚の回復とフレッシュな回遊待ちを(キャスト間隔をあけることによって)同時に意図したほうが良いではないかというアイディアなんですが、このシンプルなテクニックはコンディションに恵まれた日にはかなり有効に機能します。
逆にサラシは盛大だけどベイトとヒラスズキの影も形もないような渋い時にこれやると時間効率が著しく低下します

磯に入って開始15分で完全に釣り尽くしたワンドを磯から撤収直前にチェックしてみると再びヒラスズキで満たされていた

こういうことって起きるんですねぇ・・・運がいいと15~30分程度のインターバルでも新たな群れが入ってくることがあります。
(ちなみにある程度磯に居着いていると色は黒っぽく、回遊したてだと銀ピカという傾向があるらしいです)

え?それってずっと投げ続けてても回遊来たんじゃね?

と思ったそこのキミは多分ヒラスズキ童貞。

よほど活性が高くない限り、ヒラスズキはルアーが1分間隔でジャポジャポ投げ込まれ続けるような場所には近寄ってきません(マジ)
新入りのヒラスズキがサラシの付近で落ち着いて、そこで捕食意識が高まってルアーに騙されるようになるには静寂な一時が必要なのです。

ほら、よく見かけるじゃないですか・・・3つのサラシしか無い磯に3人組が降りていって各自が担当サラシを絶え間なく爆撃し続ける、みたいなスタイルを(苦笑)
アレは本当は来ていたかもしれない回遊を散らしてしまってるんですよね。
いや、短時間勝負(そこを焼き尽くしたら次に行く)と決めているならそれでいいんですけど、その手のグループに限って移動を嫌って長居する傾向があったりして・・・ウーン

この概念、このテクニックは完全にそれと真逆のモノです。


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言い換えるならばこのサラシ休ませ(サラシローテーション)は無意識下で行う回遊待ちです。

確固たる回遊の証拠を掴んでないけれど、その磯に滞在している間に起こるかもしれない回遊には備える、と。
もしあった場合は半自動的に回遊の発生を把握し、それを釣り上げることができる、と。
上手くいくとこれだけで「よく釣れる日」が「エンドレスに釣れ続ける日」に化けます。

ぶっちゃけると「エンドレスに釣れ続けた」みたいな日はずっと同じ群れを釣っているわけじゃなくて(どんだけ巨大な群れやねん・・・)、絶え間なく新しい群れの回遊が来ているということなんですね。

移動の自由がない場合は受動的な回遊待ちをするしかない

たとえば、瀬渡しで行った沖磯だから(釣れないからといって)好き勝手移動できない・・・
たとえば、波の高さと足場の事情からこの磯以外では釣りが成立しない・・・
たとえば、ライバルの多さから他の磯はもう全て焼き尽くされている可能性が極濃で移動する意味がない・・・
たとえば、自分が知ってる磯はここが最後・・・


こういう時、つまり「次」がもう無い時は一縷の望みをかけて、ただひたすら待つしかないのですが・・・


個人的な経験からすると、こういう回遊待ちのほとんどは空振りに終わります。
まったく皆無であるとはいいません・・・何度か救われたことは確かにあります


・カタクチやキビナゴのような有力ベイトの存在が確認できる
・酷暑期や極寒期ではなくベストシーズンである
・鳥の飛び方からなんとなく回って来そうな「雰囲気」がしてる
・サラシの具合はとても良い

上記条件がいくつか重複しているとちょっとくらい期待してもいいかと思いますが、基本、渋い時にすべき行動は磯替えであって回遊待ちではありません。

サラシはあるのに釣れないとか、ベイトはいるのに釣れないとか、よくよく考えるとそんなコトは磯ヒラにおいてはありふれた事象であって、これから回遊が来るというエビデンスには成り得ないのは明白なんですよね。


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というわけで、もし可能ならば・・・【待ち】と【移動】の選択肢があるならば【移動】を選びましょう。

それが叶わないのであれば祈りながら待つか、他の釣り(青物とか底物とか・・・もちろんその釣りの備えは必要)を試みるか、諦めて寝ましょう。

虚しい回遊待ちの釣行を重ね乗り越えてこそ、鋼のような硬い意志が鍛えられるのです。





「はー疲れた・・・帰ってオ●ニーして寝よ」





この金言の重みを知った頃になってようやく、一人前の磯ヒラマンとなるのです。




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