記憶に残る釣行(おそらく2010か2011の出来事)

その日の夜はたまたまアルコールが入ってなかった。
時計を見たら深夜0時頃だった。
全然眠くなかったし、おまけに翌日は休みだった。
タイドグラフをみたら満潮だった。
「これはバチ抜けというヤツが起こる条件が満たされていて、しかも自由に試してみることができる絶好の機会ではないか?」
ということで家を出て某有名スポットに向かい、誰も居ない場所で竿を出してみた・・・季節は5月の終わりか6月の頭だったと思う。
常夜灯に照らされた水面は下げの流れが出始めていて、あちらこちらにライズが発生しているように見受けられた。
食い気立ったカマスの漁港ナイトゲームに似ており(←郊外メインだったぼらおさんは博多湾シーバスよりこういう釣りに詳しかったのだ)「とても釣れそうな雰囲気」が立ち込めていたと記憶している。
そこで知識としては既にあった「バチ抜けパターン」を試してみた。

えーと、エリア10をアップに投げて・・・あまり巻かずに流れに任せ、と・・・(←どこかで仕入れた情報を必死に再現中)・・・!?!?
一投目からセイゴがいきなりヒットしたことに驚き、それから文字通り「次から次へと」掛かったことに対してさらに驚いた記憶がある。
それから時間がしばらく経つとエリア10(ちなみエリア10は当時既に釣果実績があった)に対する反応薄くなったのでワンダー80(定番中の定番と言われていたがまだ釣ったことはなかった)に替えると反応が復活し、またポコポコ釣れたことも印象に残っている。
一つのルアーにスレてしまった状況をルアーチェンジで挽回した初めての瞬間だったと思う。
この晩に遭遇した群れはガチのマジでマジのガチに純度100%のセイゴで構成された群れで、50を超える個体は1匹も釣らなかったはず・・・ツ抜けしたが全てタモいらずのセイゴサイズだった・・・が、この釣行のミソは釣った魚の大小ではない。

・バチ抜けなる現象はあった(実はもっと早い季節のバチ抜けしか知らなかった)
・バチパターンに効くルアーとあまり効かないルアーがあるというのは本当だった
・ルアーローテーションに意味があることを現認できた
・「シーバスが釣れやすい時と場所と状況(つまり◯◯パターン)」というものは確かに存在し、意図的に狙うことが可能であることを実体験を通して知った
これら上記をネットとか雑誌で読んだ知識ではなく、自分で確認した事象として身につけたことが大きかった。
それまでは郊外アングラーのクセが抜けきれずに「行ってみてやってみて、ソコに居なかったら(来なかったら)仕方がない」という根拠のない釣り方をしていた。
そのスタンスを否定するに足る体験だった。
「シーバスの釣れやすさというものは実は予め知ることができるのでは?予測可能なのでは?よく釣る上手な人とあまり釣れない下手な人(自分含む)の違いは技術云々よりそこにあるのでは?」
この考えがおぼろげに自分の頭の中に登場し、内容を「咀嚼」し始めた瞬間でもあった。
地方特有のセオリーやシーバスの生態・・・それからベイト事情にも疎かった(つまり何も知らなかった・・・笑)が、「戦術の失敗は戦略で取り返せるが、戦略の失敗は戦術では取り返せない」ということ、マクロ>ミクロの「マクロ重視主義」を我は往くべしということがほぼ固まった釣行になった。
どのような遠回りになったとしても、向かう方角が一度固定されたならば、いつかは辿り着くものである・・・「最短」を目指してクルクル同じ場所を回っているより遥かに効率的ともいえる。
そういう意味で、あの日、あの晩、ふと釣りに出かけることを選んだ自分に感謝したい。
きっとぼらおさん並に頭がよく、ぼらおさんと同じくらいデキて、ぼらおさんと等しい高い徳を積んだ人だったんだろうな、あの頃の自分は。
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