正月ブリ

元旦早々いい風が吹いている。
こりゃあ縁起がいいばい!
な~んて調子で磯へ赴いてみると・・・

風が強杉謙信で波が高杉晋作
・・・・とまでは言わないまでも、正月からやるにはちょとハードやな。
これ、絶対潮被るヤツやん・・・
つーか入る磯を間違えた。
予想ではこんなに強いと思っていなかったので、朝イチは潮位が低い時に有利な磯を回る予定だった。
この磯はおっかなびっくりギリギリやれるけど、次の磯からは潮位本位ではなく安全本位・・・つまり高い足場重視で選んだほうがエエやろな。
時折吹き付ける突風で
「二本足で直立するのに困難は感じないがちょっと足を踏ん張る必要がある」
「竿をテイクバックが出来ないことはないが風が通り過ぎるまで投げないほうがいい感じがしてる」
以上のことから瞬間的には風速10~12mはあるとみた。
「かろうじてやれるレベル爆風」の一段階下のコンディションかな。
こういう日は高い足場からバイブを投げるのが安牌。
ちなみに身を屈めたり腰を落としたり手で何かを掴んで体を支える必要があったり、テイクバックすることに物理的に難があるような時は風速15mを超えてると思います。
そういう時はやんないほうがいいです。
で・・・

やっぱり濡れちゃた・・・
やだァ・・・アタシあんなところまでびしょ濡れになっちゃった・・・

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濡れただけで終わった最初の磯に呪詛の言葉を投げつけ、次の磯へと素早い移動を・・・と、言いたいのですが、鳥の挙動がこの最初の磯の近辺にベイトが追われて入ってきていることを示しており、判断に迷います。
ほぼ確実に入ってきているが表層に追い詰められているわけではなさそう。
ってのが難しいところ。
なんつーか「広範囲に&密ではない感じのベイト」を、鳥たちが低く飛びながら水面まで押し上げられるのを待ってる感じなんですよね。
バードマイスターのぼらおさんはそこまで読めるてんですが、イマイチ決定打に欠ける判断材料というか、まあそういうヤツです。
結局、鳥の動き以外にポジティブな情報がないので、高い足場よりベイト情勢で磯を決めることに・・・つまり近場の磯へと移動します。
・・・からの

クソ荒れ杉
でも風向き的にはベイトが寄せられるのはここのハズなんだよなぁ
からの・・・
ヒラスズキではない何かがヒット
ちなみにバイブのリフトアンドフォールで。
まぁ言うのは簡単ですがバイブマスター(←なんか響きがオカシイな・・・)であるぼらおさん並に自由自在にバイブを動かせるようになるには時間がかかります・・・何事も修行あるのみですぞ。
青物っぽいけど真鯛のような「小刻みな連続ダッシュ感」もある。
根に対する執念が感じられないからヒラマサではなさそう(←1.5号なのでちょっと安堵)。
ブリorビッグ真鯛かぁ?
前回のヒラマサの件もあって確実に弱らせてから寄せると、立派なおブリ様(正月限定の名称)がご出現します。
やったね!
が、如何せん重い・・・重すぎる。
・重すぎ
・荒れすぎ
・足場高すぎ
時間をかけて弱らせているので足元直下の抵抗は然程ないけれど、荒れすぎていて段差段差の揚陸作業が途中で必ずリセットされる。
その都度ベール返してなんとか耐えてるけど、こりゃまた揚げられないまま終わるかもしれん。
でも流石に二連続でそれやると沽券に関わるつーか、青物釣った釣った(けど写真はないよ)というばかりのオオカミ少年認定されかねん。
と、いうことで(グーグルマップ測定値で)35mの磯際大誘導を決行。
当然、これくらいの荒れ模様だと色んな意味でリスクが高い行為です・・・ヤダなぁ。
でもこのブリ、多分目にフッキングしてるからラインを切ってのリリースは駄目やんなぁ。
ってことで誘導の際に2回ほど盛大に潮を被りましたが、磯際からゆるやかな傾斜になっているテラス状の取り込み地点まで連れてくることになんとか成功し、バンッ!とランディング。

なんちゅーメタボブリじゃ・・・長さはそんなにだけど重さはある。
体高と腹回りの充実度がすげぇ(笑)
7kgは余裕で超えてるんじゃないかな。

いやー、ほんとキツかった。
ランディングの難易度は前回のヒラマサとほぼ同じくらい・・・かな。
単純な重量と使用タックルのハンデと地形天候の難易度は今回が上。
ヒラマサの諦めない抵抗力とツキのなさからくる難易度は前回が上。
これも途中でブレイクorバラシで終わっても全然不思議じゃなかったです。

水深があるポイントだったので、バイブをかなり沈めてからのリフトアンドフォールのフォールで出ました。
さて、血抜きでもしようかな・・・という時に事件は起こった!
高いところにあるタイドプールで油断してたのもあるけど、まさかのまさか、バカ波がここまで這い上がってきてブリとロッド(&当然リールも)攫っていってしまったのである。
人を(つまり自分を)動かすくらいのパワーは失われていたけど、地面に置いていたブリと、そのそばに立て掛けていたロッドには十分なエネルギー量であった。
バカ波が消えると・・・ロッドは折れておらず無事回収(ホッ)
リールは当然水没(ホッ・・・じゃねえよ!)
ブリは・・・お戻りになられておりました。
このブリは食いたかったな(苦笑)
いやあ、でも、鳥の動きに賭けて良かった。
この磯を選んで良かった。
まぁ言うのは簡単ですがバードウォッチングを極め動物行動学に長けたぼらおさんだからこそ出来ることです・・・常人には多分無理でしょう
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結局この元旦釣行でヒラスズキの姿を拝むことはなく、合計4磯で糸を垂らしてブリ1ヒットのみで終了。
典型的な、よくある冬の渋い一日です。
何度も言ってきたことですが、冬はワンチャンをモノに出来るか出来ないかで天国と地獄にわかれます。
ぼらおさんは常日頃の行いが良く、高い徳業を積んでいる人間なので元旦から良いことが起きましたが、大多数のそうでない人はノーヒットノーバイトで終わって泣きながら家に帰ってお屠蘇を飲んだくれたことでしょう。
ああ、新年早々また勝ってしまったか。
使ったルアーズ

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