DUO タイドミノースリム 140

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タイドミノースリム140/Tide Minnow Slim 140

メーカー:DUO
カテゴリー:フローティングミノー
スペック:全長140mm 重量18g フックサイズ#6


評価

この記事は2012年5月31日に書かれたものです。
大幅に加筆・削除・修正を入れています。


ダイワのショアラインシャイナー並にバカなネーミングを続けるDUOのタイドミノーシリーズ。

当初、このルアーがタイドミノースリム140なのかタイドミノーSLD(スリム・ロング・ディスタンス)145Fなのか、どっちのルアーなのか自分でも理解していませんでした。

また、両者の違いも理解していませんでした。

いや、もっと正確にいうと、タイドミノーには数多くのバリエーションが存在するという認識すらありませんでした。

まさか140mmクラスに4つのバリエーションがあるとは想像しないでしょ・・・
廃番バージョンに類似サイズの存在を加えるとなんと6つのバージョン!
当時の自分がド素人だったとはいえ、あんまりだ・・・

・タイドミノースリム140(この記事のルアー)
・タイドミノーSLD145F
・タイドミノーSLD145S
・タイドミノースリム140フライヤー
・タイドミノー140SSR(廃番)
・タイドミノー135/150サーフ(類似サイズ)





適性

サーフ    ★★★☆
内湾干潟   ★★★
河川/河口  ★★★★
磯       ★★★★★
港湾     ★

オールマイティーなミノー。
このルアーの正体は、かつて“湘南・西湘サーフシーバス”で一世を風靡したK-TENとかショアラインシャイナーをインスパイアした「タイドミノーシリーズ」の派生型であるタイドミノースリム120のサイズアップバージョン。
リリースは2001年・・・2002年頃だと思われます。

一度マイナーチェンジを施されており、マイナーチェンジ後の新バージョンはキャスタビリティーが向上しております。
時期はおそらく2007・・・2009年頃。
ちなみにマイナーチェンジ前はスチール球のマグネット式、マイナーチェンジ後はタングステン球の非マグネット式で、微妙にルアーとしての性格が違います・・・・オススメはマイナーチェンジ後の新バージョン。
両者の見分け方については後述


現行ラインナップに残っている派生型の中でも相当古いほうであって、性格が近い「タイドミノーSLD145F」がパッケージデザインとカラーラインナップのリニューアル&値下げで売り出し攻勢をかけているのを察するに、やがて消え逝くモデルであろうと思われます。
もともとはサーフ系のニュアンスが強かったらしいですが、現在のサーフルアー事情からすると(使えないという意味ではないが)あまり存在感を発揮することはないでしょう。

河で使うのは普通にアリ。
ただし、このルアーの真価は磯で発揮されます。


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キャスティング

飛距離 ★★★★☆
飛行姿勢 ★★★★☆
キャスタビリティー ★★★★☆


現在の常識からすると140mmの長さに18gの自重は、随分控えめな重量。
(ショアラインシャイナーZ140Fは25g サイレントアサシン140Fは23g)
なのでイマドキの140mmクラスと比べると飛距離は見劣りします。

が、このルアーの刮目すべき点はそのキャスタビリティーの高さ。
古く、(相対的にみれば)軽いルアーですが、今でも十分磯で使えます。

・・・何故か?


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それは旧型であればマグネット式重心移動ユニットの存在であり、新型であれば2個の大型タングステン球の存在。

マイナーチェンジ後の新型を手に取ると、すぐに内部ユニットの違いに気がつくことでしょう・・・

「あっ、タマがデカいな(意味深)

と。

飛距離もキャスタビリティーもマイナーチェンジ後に軍配が上がりますが、河川なら差はあまり感じないはず。
サーフだと旧型はちょっと苦しい時もあるかな。



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レンジ

使うか使わないかは別にして、普通に遠浅サーフや河川ドリフトで使えるレンジ。
磯でこの手のリップ面積が小さいフローティングミノー使うと、足場の高さ、ウネリの高低差、潮の早さから、大抵のルアーのレンジが表層近くになる(水面を頻繁に割るようになる)のは周知の事実ですが、タイドミノースリム140はそのリップの完成度の高さから、磯でもレンジキープ力が高く、水面下でのスイムアクションをしっかり維持します。


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右:マイナーチェンジ後の新型
左:マイナーチェンジ前の旧型


基本は同じ「ナローリップタイプ」だが、新型がより長いリップと、深い窪み(ラインアイ下の上顎)を有している。
このことからマイナーチェンジ後はまったく新しい金型を使って生産していることがわかる。

ちなみにタイドミノースリム140のシンキングバージョンかつ、よりサーフ用途に特化したタイドミノースリム140フライヤーのリップは


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右:マイナーチェンジ後の新型
左:タイドミノースリム140フライヤー


このように「台形型」をしております。
「後継機種」のタイドミノーSLD145F/Sも多分この形のリップ。

・・・おわかりでしょうか?


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こういうことなんです!
タイドミノースリム140は唯一の「2個の大型タングステン球+神リップ」のタイドミノーなんです!


アクション・使い方

アクション ★★★★



ローリング主体の目立たないアクション。
セオリーからすると「食われやすい系」であり「スレに強い系」であって「遠くから寄せる系」ではない。
マイナーチェンジ前はマグネット式なので安定したアクションが続くが、マイナーチェンジ後のモデルはルームを広くとっており、流れの強弱の違いに差し掛かったりするとウェイト球がアソビ内で動き、ルアーが大きく横に崩れるアクションを出すことがあります。

このルアーのキモは、この安定した弱々しいローリングアクションが磯でもまったく損なわれることなく機能すること。


フックチューン

ガマSPMH#6がデフォルト。
サーフや川で普通に使うにしても、少し心細いかな。
アクションとフック強度のバランスがもっとも良いのは#4


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磯ヒラでよく使われる#3の装着は重量的には問題ないが、サイズにやや問題あり。
名が体を表すようにスリムなボディーのルアーなので、フックが#3まで大型化するとエビることがチラホラと。
ま、そこは自分の好みと必要性を吟味して。



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ルアーの入手

値段 ★★★
安定供給 ★★

もう生産していない・・・?
ラインナップには残ってるけど、よほどの事がない限り店頭に残っている分で終了・・・ってヤツ。
それか、多くの注文が入るまで作らないつもりか。

中古で多くの弾数が出回っていますが、新旧の見分け方が重要。
大抵の人は新型を欲しがると思いますが、はたして区別できているでしょうか(笑)

①ロゴの違い

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上:旧型「tide minnow slim」の文字が一直線
下:新型「tide minnow slim」の「slim」が一段下に


②横顔

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上:新型は目が三角形に近い
下:旧型は丸型のオーソドックスな目

ちなみにエラの形状も微妙に違います。

③ルアーを手にとって振る

一番わかりやすい判別方法。
現物を手にすることができるのなら、ウェイト球を動かしてみよう!
非マグネット式で重量を感じるのが新型。
マグネット式で球が出す音が軽そうなのが旧型


総評

最終評価 ★★★★★

旧型は別として、新型は紛うことなき「神ルアー」だと思います。
その完成度の高さは神域に達しているといっても過言ではないでしょう。

ベイトサイズにセレクティブな日も食われやすいロング&スリムなボディー。
スレに強いローリング主体アクション。
最大#3まで搭載可能で配置間隔も隙がない3フックアイ。
川・浜・磯で使えるユーティリティ性の高さ。
キャスタビリティーを向上させ、裂波っぽい「ランダム性」を導入した、(フライヤーからの輸入品である)大型タングステン球。
アクションのランダム性を得た代償として失ったマグネット式の安定性・・・それをカバーするため、水噛みを改善すためのリップ延長。

全てにおいて、非の打ち所がありません。
特別な「爆釣ルアー」でもなければ、「今までになかった革新的なルアー」でもないし、「前代未聞のスーパー飛距離」も出ないオーソドックスなフローティングミノーですが、シーバスミノーとしてはこれ以上足すものがない・・・足すことができない完成形の一つでしょう。

ショアラインシャイナー SL145Fをはじめとするライバルは数多く存在しますが、確実にそれらよりワンランク上のルアーです。


関連記事:とあるルアーの性質を理解するのに要した時間=5年


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